岡さん
タイムマシーンを発明した岡さんは
あの日の自分へと帰って行った。
岡さんは花いっぱいに囲まれて
少し照れくさそうだったけど、嬉しかった。
あの日の岡さんは
暑くて汗をかいていて
Tシャツの襟首がしょっぱくて
早く麦茶が飲みたいなーと思っていたに違いない。
けれど、本当はCCレモンが飲みたかったのだと思う。
誰かが後ろで岡さんを呼ぶのだけれど、
岡さんは麦茶が飲みたくて気づかない。
真っ白な雲ひとつと
夏の気だるい落ち着きを抱えて
岡さんはタイムマシーンに乗り込んだ。
読みに来てくださったり、お友達になっていただけると、とってもうれしいです。