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夫婦ふたり暮らしの妻の仕事


仕事が忙しすぎる。

あんまり忙しい忙しいと言うのはダサいなあ、とわかってるし言いたくないんだけど
それでも言いたくなるくらい、忙しい。


定時で帰れることなんて2ヶ月に一度あるかないかだし、常にやることがある。
暇な時間がまったくない。


そうして平日は終電まで働き、家に着くと日付が変わっていて、夫はもう寝る支度をしている。
もちろん家事なんて何もできないし自分の水筒を洗うのすらやっと。
朝はバタバタと支度して出かけ、また日付が変わるくらいの夜中に帰宅する。

休日は泥のように昼まで眠り、溜まりに溜まった家事をこなすだけでいっぱいいっぱい。


もう嫌だなあこんな生活、と何度も思う。


本当はもっと家事がしたいし、きちんと生活したいのに。
毎日お弁当やごはんを作りたいし、
シャワーじゃなく湯船に浸かって眠りたい。
夫とも一緒にごはんを食べたい。
自分の時間だって欲しい。




それならどうして辞めないんだろう、というと
一番は編集者としてキャリアを積みたいからだと思う。


制作業界にも、編集者という仕事にもずっと憧れがあった。
そして未経験で転職し、一年間実際にやってみても性に合ってるなあと感じる。
制作や編集という、ものづくりに携わる仕事が楽しい。


転職するにしても、制作業界にいたい。
編集者だけでなく、ライターやデザイナー(制作者)にも興味があるから
今後も制作や編集、印刷まわりのことを続けていきたいと思ってる。


一応専門職なので、転職するにも経験年数が求められるし、こういう業界で未経験や編集経験一年程度で雇ってくれる会社はとても少ない。
それにそうして転職した先がいい会社とは限らない。(制作会社はブラックが多い。)

いまはまだ編集者になって一年なので
それならあと数年はここでキャリアを積んで、
もっと転職先の選択肢を広げたいな、と思う。
幸いいまの会社は残業時間は多いけど、その分お給料は良い。
そして人間関係も良いし、仕事ぶりを褒めてもらえることも多く、必要とされていること、
自分の居場所があることをうれしく思う。
だからあと数年は、ここでキャリアを積んでいくつもり。



これからも制作業界で働きたいから
一年程度で辞めるわけにはいかない。
そう思うから、つらくてもなんとか続けてる。





あとは、わたしは仕事がなくなるのが怖いんだとも思う。

周りの友達は出産し、育児をしている子がほとんど。
それに対しわたしたち夫婦は子どもを持つ予定がない。


例えばこれから年齢を重ねたとき、友達は母としてもそうだし、仕事でキャリアを積んでいく子もいるだろう。
女性としていろんな経験をして、どんどん魅力的になるんだと思う。

そんなとき、自分には子どももいなくて、誇れる仕事もなかったら…?と考えると
堪らなく怖くなってしまうことがある。




「夫がいて自分がいる」
それだけでとっても満たされていて幸せなことなのに、
それだけになってしまうことが
わたしはまだ怖い。


もしかすると何年も経って、子どもも仕事もない自分に後悔するかもしれないと思ったりする。




編集者になる前、登録さえすれば誰にでもできるような仕事で、安い給料を得ながら一人暮らししていたことがある。
そのとき、自分は何のために生きてるんだろうとよく思った。


30年も生きてきたのに誇れるものがなくて
いままで自分は何をやってきたんだろうと思ったし
夫とも出会う前は
周りはどんどん結婚していくのに対し
自分には彼氏もいないし親とも不仲で誰にも必要とされていない気がして
わたしって何のために生きてるんだろう、
と毎日のように考えてしまい、苦しかったことがある。

そして技術を身に付けて自分に自信を持ちたいと思いデザインの職業訓練校に通い、
現在の制作会社に転職した。
それからは少しだけ自分に自信が持てるようになったし、前と違って少しは働く楽しさを見出せるようにもなった。


毎日残業でくたびれてるし、コンビニ弁当ばかりで豊かな生活とはほど遠いけど、
少なからず毎日誰かの役に立てていること、
自分の仕事があることをうれしく思う。
(そしてもちろん、夫がいてくれることも。)


だから仕事を辞めたら、またあんな風に
生きる意味を見失ってしまったり
自分は価値のない人間だと思ってしまう気がして少し怖い。



人生の豊かさは子どもを産むことでも、働くことでもないというのはわかってる。
子どもを産んで育てるか、仕事でキャリアを積むかでしか自分を肯定できないなんて偏った考えだと思う。
その考え自体、狭いなあ、ちっさいなあ、と思う。
わかってる。


べつに子どもがいることがすべてじゃない。
子どもがいないなら、仕事を頑張らないといけないわけでもない。
誰がわたしを責めるの?
夫はいつだって優しいし
誰もわたしを責めないのに。



だけど頭でわかっていても、
仕事を辞める勇気がない。




いまはまだ怖いけど
いつか
子どもが、とか、仕事が、とか
そんなことなにも気にしないで
「夫がいて自分がいる」だけの状態になったとき、心から満足して暮らしていたらいいな、と思う。

わたしはまだ仕事も頑張りたいし、
やってみたいこともたくさんあるけど
「夫と楽しく幸せに暮らす妻」
にいつかはなりたい。
それが本当の、なりたい自分。
いつか。
そんな日がくるのかなあ。

そう思いながら多分、まだしばらくは働くつもり。





そういえば夫、昨日突然高熱がでてコロナと診断されました。

わたしも連日の疲れが溜まってへとへとで、
とても看病なんてできる状態ではなかったけど
昼まで寝てなんとか復活。

それで今日は久しぶりに一日中家事をして、
夫の看病をしていたんだけど
わたしが作った煮込みうどんやおかゆなどの料理を美味しい美味しいとモリモリ食べてくれて
とってもうれしかった。

病人すぎる食事


本当は明日、一緒にお出かけする予定だったけど二人で家でゆっくりするのも楽しいから
これはこれでまあいっか!

夫が寝たあとに動画見たりnote書いてたら
こんな時間だ。(am2:00)あれまあ。
わたしも明日はのんびりしよっと。


週末は少しだけ「夫と楽しく幸せに暮らす妻」になってるわたしなのでした。
元気になってまた一緒に出かけられる日が待ち遠しいな。




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