杖立温泉 薬師湯
杖立温泉は、熊本（とはいっても大分の県境に近いところですが）の奥地にある温泉地です。
「湯に入りて 病なおり すがりてし 杖立て置いて 帰る諸人」
平安時代に弘法大師が詠んだ句で、熊本県阿蘇郡小国町にある杖立温泉の名前の由来と言われています。詳しくは公式へどうぞ。
近くの白水荘に宿泊したときに、目の前にあったのでちょっと覗いてみました。（白水荘については、また後日…）
がけにへばりつくように温泉があります。
パッと見ると、どこかの民家のようです。
温泉自体は無人で、脱衣所の横に料金箱があり、そこにお金を入れるようになっていました。当時200円でした（今は値上がりしているかも…）
地方の看板って、なんだかわかりませんが、味がありますよね。
温泉を上がったところに細い自動車が通る道がありますが、確かに細い路地からパッと出ると危ないと思います。
浴場全景。こんな感じです。手前が脱衣所です。
逆から見るとこんな感じです。
シンプルな公衆浴場でした。
だいぶ蛇口を絞っていますが、常に湯は出されているようです。
結構ここから出るお湯は熱かったです。しばらく人は入っていなかったようで、かなりお湯が熱くなっていましたが、かき混ぜるとほどよい温度になりましたので、そのまま入浴しました。
細い路地の奥にあるので、ほとんど物音はしません。
静かに注がれるお湯の音と、排水溝から流れ去るお湯の音。
他には何も音がありません。平日の朝、こんなお風呂で一日が始まるなんて、なんて贅沢でしょうか…。
杖立温泉自体は、かなり昭和の雰囲気の漂う温泉地です。
ただ、ここも廃業した旅館やホテルも多く、それが徐々に解体されはじめています。ちょっと入り込んだ路地裏の独特の雰囲気が大好きなのですが、その姿を見ることができるのもいつまでか…。
なくなってほしくない風景の１つです。
■杖立温泉 薬師湯
住所：〒869‐2503 熊本県阿蘇郡小国町下城
営業時間：7:00～20:00
入浴料金：200円
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