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半年間、ライティング業を続けて得た文章を書き続けるコツ-後編-

2回続けて"書き続けるコツ"をシェアしてきたが、今回で最終回。ひよっこライター/編集サポートが気づいた、最も重要なコツとは。

自分の文章に自信のない方、自信はあるんだけど進みが悪い方、ブログやnoteが続かない方、編集に興味がある方のご参考になれば。

▽前編はこちら

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7. 原稿のフィードバックを蓄積して振り返る

最後に、1番重要なコツを書く。それは原稿のフィードバックをもらい、データベース化して振り返ること。自分の文章の癖から逃げないことだ。

ライティングを仕事としているなら、発注元には納品原稿を確認する人が存在する場合がほとんどだと思う。編集者さんがいる場合もあるだろう。

そういった方々に懇切丁寧にリライトや指摘をいただけるなら、もうめちゃくちゃラッキー。第三者のフィードバックは家宝級だ。

「原稿を提出してそのまま終わり」となる納品形態なら、必ず掲載後のサイトや誌面を確認する。どこをどう直されているのか、を手元の原稿とすり合わせよう。

「いやクライアントワークではなく、ブログやnoteなんです……」

そういう人は、ぜひ忌憚なく意見をくれそうな友人や身近な人に原稿の感想をもらおう。

おすすめは「良いところと分かりにくいところを1つずつ教えてほしい」と伝えること。そうすると相手も伝えやすいし、直すべき部分が精査される。

フィードバックをもらったら、ノートでもエクセルでもなんでもいいから「自分の文章の癖データベース」を残す。データがある程度まとまってきたら、見返えそう。

たとえば私は月に1回、その月のフィードバックをまとめて振り返り、自分の良い癖、悪い癖を見つけるようにしている。

フィードバックを積み重ねると、自分の文章がどんどんと向上しているとわかりやすいのもおすすめポイントだ。成長を客観視できると、書き続ける原動力になる

正直なところ、ご指摘は辛い。私ははじめて修正の赤字だらけの戻し原稿をもらったとき、泣きたくなった。

それでも辛い気持ちを抑えつつ、指摘を参考に書き直した。すると文章の読みやすさは段違いによくなったのである。私は第三者の目の重要さを思い知った。

ここで注意したいのは修正は、減点ではないということ。加点へのヒントだ。

単純に考えて、1人が思考した文章より、2人が思考した文章のほうが深さもわかりやすさも増しているに決まっている。いちいちへこまなくても大丈夫。

文章は読者に届けるものであり、第三者の目はその原稿にとって初めての読者の目だ。甘んじて指摘を受け入れ、より良い原稿を目指そう。


おまけ ライティングおすすめ書籍

ここまで読んでくださった皆様に、ライティングにおすすめの本をご紹介。実践的な執筆方法から構成の考え方まで、幅広くヒントが散りばめられている本を選んだ。

■『取材・執筆・推敲――書く人の教科書』古賀 史健(著)ダイヤモンド社

大ベストセラー『嫌われる勇気』を世に出したライター・古賀 史健氏の著作。「この一冊だけでいい」との帯の通り、取材やリサーチの事前準備から、文章の基本構造、仕上げでの意識など具体的な話がこれでもかというほど書かれている。特に第5章の構成力を鍛えるワークはおすすめ。

抽象的な"ライターの定義"といった踏み込んだ内容もあり、ライティングを仕事にするなら読んで損はないと思う。

■『「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問』細谷 功(著)PHPビジネス新書

文章の構成を組み立て、リード文や見出しをライティングする際には、文章のテーマに関する「具体と抽象の往復運動」が必要になる。この思考回路は一朝一夕で得られるものではないが、そのコツを掴むのに最適。

同じ著者の『具体と抽象』という書籍もあるが、ワークを取り入れている上記のほうがより実践しやすい。

■『文にあたる』牟田都子(著)亜紀書房

今まで紹介した2冊とは趣が異なる、フリー校正者の著者がつづる文章にまつわるエッセイ本。具体的な理論などはないが、”正しさ”だけではない原稿への姿勢から学べることは多い。

気軽に引用、転載する前に自分の目と手で再度確かめてみる。当たり前だが、ともすれば手抜きしがちなライターとしての信用を守るための癖。それをしっかりと身につけるきっかけになった一冊だ。

ちなみに、用語や表記で迷った際は記者ハンドブックの最新版を手元に置いて参考にするといい。

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前中後編と、3回の連載モノとなった「半年間、ライティング業を続けて得た文章を書き続けるコツ」シリーズ。

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

これからもライティングに関する気づきがあれば、noteに書き残していきたいと思う。


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