堺屋流の「石田梅岩」に学ぶ
先月の勉強会では「石田梅岩に学ぶ」をテーマに皆さんで学び、改めて「商いの姿勢」や「欲のとらえ方」などの基本の基本を自分の中でも確かめられたような気がしております。
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参加者の方から、『日本を創った12人』(堺屋太一著)のご紹介があったので、さっそくKindleで読んでみました😊
画像にあるように、堺屋太一氏も石田梅岩について書かれていたのですね。
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氏の著作は『団塊の世代』や『油断!』を学生時代に読んだ記憶がありますが、まさか石田梅岩からまた堺屋作品にふれるとは思いませんでした(笑)
氏は経済小説の書き手なので、どこまで受け止めるかは読み手の判断によるところが大きいと思いますが、おおむね資料の考証はなされているように、編集者の視点からは感じました。
とはいえ、『日本を創った12人』の初版が1996年ですので、すでに30年近くの時間が経過しており、このあたりは著者の筆のクセと共に加味して考える必要はあるものと感じました。
書き手として梅岩の思想の一端を「細部主義」という1フレーズで書くのはわかるのですが、30年ほどの時間が経過した現2024年の時世に照らし合わせると、ちょっと結論がゴリ押しのような気もしました(笑)
とはいえ、堺屋氏の著作であるため、本書で取り上げている人物の資料そのものを丁寧に取り上げられている点は好感が持てます。今読むと「結論がちょっと違うのでは?」とも感じるのですが、本書の構成上、こういった文章になるのも分かる部分があるのが、私の正直な感想です。
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たしかに、「人間・梅岩」にフォーカスして書かれているくだりは、堺屋氏の筆力の強さを感じました。ゆえに、ちょっと筆が滑っているような気もするのですが。。(笑)
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いずれにせよ、石田梅岩という人物あってのさまざまな著作。
堺屋氏の著作が正確な調べによるものと仮定した前提で感想を述べますと、梅岩23歳でまた一から丁稚奉公というくだりは、なかなか胸に迫るものがあり、「石田梅岩と倒産学」というのは1つのテーマになり得るものとも感じております。
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私は2年半ほどは石門心学について学んではいるものの、人間・梅岩についてはまだまだ知らないことだらけです。
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勉強会等を通じて、皆さんのご意見も聞きながら、一人の人間としての石田梅岩がどうであったのかをますます知りたいですね。
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そういう気持ちにさせてくれるきっかけとして、堺屋流の石田梅岩のとらえ方は、”前向きな一考”に値するものと思っています😊✨