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言葉の虫めがね No.293「堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し救わなければならない」

坂口安吾の『堕落論』について、先日10代の学生の方と話題になり、久しぶりに読み返しました。コロナ禍の学生の読書量が半端なかったです☺️

ちなみに冒頭のくだりは前後があるので、私のほうで読み返しましたので、該当箇所をそのまま記しておきます。

"人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。

堕ちる道を堕ちきることによって
、自分自身を発見し救わなければならない。

政治による救いなどは、上皮だけの愚にもつかないものである"

というのが、堕落論の一節でして、私も読み返してみて、当時の戦後復興へと向かう日本のありし日の姿が、出版時の状況と重なり、勉強になりました。

堕落論そのものは、私も何度も読んではいるのですが、今の10代の学生が読んだ印象をストレートにもらって、なかなか楽しかったです☺️

堕落論はタイトルとは全然不似合いな本でして、さくらももこのエッセイから中学生当時の私も知って、四半世紀がたった現在、まさか話題になるとも思いませんでした笑

これだけ本を読み込んでいる学生さんも、これからの長い人生経験の中で、自分にとっての1冊を折々で読み返していただければ、文字に携わる弊社としては幸いであります✨

にしても、10代の活字熱はとても元気で天晴れです👍

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方山敏彦@オーズLLC
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