見出し画像

プラハの春記念コンサートへ行ってきました

Dobrý den ♪
前回の投稿から約1カ月。このペースに収まりつつあるかな。5月も終盤、ようやく寒暖差も少し落ち着き過ごしやすくなってきました。

さてさて今回は先日行ったコンサートについて。前投稿で少し触れたブルノフィルの後藤博亮さんが、チェコでとても忙しいといわれているピアニストのヤン・イラスキー(Jan Jiraský )さんを連れてこられて行なわれたコンサートがチェコ大使館でありました。

これは何かというと、前置きを書くと長くなるので簡単に。みなさんはクラシック音楽に興味がありますか? 興味がなくとも「新世界」で有名なドヴォジャーク(チェコ語の発音に近い表記です)や「モルダウ(ヴルタヴァ)」のスメタナ、作曲家不明だけど「おお牧場はみどり」などは聴いたり歌ったり、はたまた演奏したり?でご存知の方も多いと思いますが、これらすべてチェコの音楽なんです。

それでこのドヴォジャークやスメタナ達が、今年生誕○○○年や没後○○○年と周年に当たるため、チェコをはじめ世界各国で記念のコンサートが開かれています。ちなみに本国では毎年5月に【プラハの春】という音楽祭が開催されています。
もちろん日本各地でもオーケストラや室内楽などコンサートが行われる予定だそうです。この大使館コンサートはその記念コンサートの一つ。

当日はオールチェコプログラムで、ドヴォジャーク、スメタナに加えヤナーチェクマルティヌーと、まだまだ日本では知られていないけれどチェコでは有名な作曲家の作品が後藤さんの解説付きで演奏されました。

特に印象的だったのは、イラスキーさんが独奏されたマルティヌーの「ポルカヘ長調、練習曲ヘ長調」。
聴いている間、柔らかなピアノの旋律とポルカの軽快なリズムが相まってなのか、頭の中にモラヴィアの風景が映像のように流れるという不思議な感覚に陥りました。あの音色はピアノの特徴なのか、それとも調律でそうなるのかイラスキーさんのテクニックなのかホールの音響設計なのか。ピアノにはまともに触れたことがないので謎ですが、強く鍵盤を弾いても耳を突き刺すような鋭い音ではなくどこまでも丸みのある温かい音。この音に惹きこまれ、演奏終了後の拍手を忘れてしまうところでした(汗)

もう一つはドヴォジャークの「ロマンティック小品 作品75」。これは後藤さんがブルノフィル同僚のディヴィト・シュレフタ(David Šlechta )さんとヴァイオリニスト・城達哉さん(元ブルノフィル)とのトリオ【Gen Trio】のCDにも収録されていて、今回はヴァイオリン+ピアノのデュオバージョンで聴けた。特にカプリツィオの最初のメロディが悲壮感溢れる旋律で一度聴くと頭から離れないのだけど、これを生演奏で聴けたのにはとても感動、また拍手を忘れるところでした(笑)

プログラムはこの他にヤナーチェクの「草陰の小径」からの抜粋、スメタナの「チェコ舞曲集作品21 第1番」、また日本ではあまり取り上げられていない作品もあり、終始チェコ音楽を堪能できたコンサートでした。特にヤナーチェクに関してはイラスキーさんが長年研究をされていて、彼が出されたヤナーチェク作品だけのCDもあります。気になる方はサブスクでチェックしてみてください。もちろん【Gen Trio】もサブスクで聴けます。

コンサート当日のチラシとGen TrioのCD

余談ですがイラスキーさんはなんと初来日で、コンサート当日朝に日本到着というハードスケジュール。そんなお忙しい中、日本に来てくれたのはとても嬉しいことだなぁと大使館をあとにした道中で感じました。なにより後藤さんのイラスキーさんを日本へ連れていきたいという熱意が伝わり、それが叶ってしまうというスーペルなストーリーにたくさんの刺激をもらいました。やらずして後悔よりやってコウカイの方がいいんだと。ほんと、この人色々と持ってるからスゴイな(^^)

という事で今回はこの辺で。まだこの余韻から抜け出せず…これも沼の一つだよね(笑) クラシック以外のチェコ音楽もオススメです!
これからチェコに行かれる人には、ジャンル問わず音楽鑑賞薦めます。
ではNa Shledanou 

TOP画像は始まる前に曲紹介と解説をしてくださる後藤さんです

#チェコ #チェコ音楽 #クラシック音楽 #ヨーロッパ #海外旅行

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集