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行く年度来る年度

紆余曲折あり、今年度で初任校を退職することにした。
先輩教員との力の差に絶望し、時に泣きながら授業を考えた1年目に始まり、2年目は6年生の担任として、3年目は体育主任として、4年目は県社研の授業実践者として、挑戦させていただき、もがき続けた本当に濃い4年間だった。先輩教員をはじめ、ご指導いただいた先生方には感謝しきれない。

一昨日、退職辞令交付式があった。この日を最後の出勤日にしていた私は、引っ越し等の関係もあり、実家の福山から勤務地の岡山まで電車で向かった。見慣れた車窓からの風景もなんだか特別なもののように思えた。
途中、倉敷駅で外国人観光客の団体が乗り込んできた。岡山県では4年生の社会科で、倉敷市を国際交流の盛んな街として学習する。先輩教員とこの単元についてお話をしたことを思い出していた。
電車にはこれまたたまたま大学生も多く乗車していた。彼らは「何か話したいけど、なんて話せばえぇんやろ…」ともぞもぞしている。まるで、イマ―ジョン教育のイの字も知らずに飛び込んで、わなわなしていた1年目の自分を見ているようで、とそんなことを思うと同時に、「これは自分に与えられた最後の試練なのではないか」と思えるようになってきた。
隣に座った女性に話しかけ、気づけば岡山駅に着いていた。自分の英語もまだまだ全くもって改善点だらけだが、幸い怪訝な顔をされることなく、むしろ向こうからも色々と話してくださったので、ほんの20分弱ではあったが、あっという間だった。
話しかけてよかったと思うと同時に、話してみようと思えるチャレンジ精神もEnglishスキルも、この学校で勤めたからこそ得たものだと再認識することができた。そして、おそらく自分が実感していないだけで、成長させてもらった部分はもっともっとたくさんあるんだろうなと感じた。


明日から僕は某中等教育学校の教員として働く。
場所や校種が変わることはもちろん、ほとんど全てが新たな出会いの連続となるだろう。時にはしんどい時だってあるかもしれない。でもこの4年間の経験が他の人の4年間より劣っているなんて1ミリも思わない。絶対糧になってくれる。そんな自信がある。
そしてやるべきことの本質もきっと変わらない。子どもと一緒に面白い社会科の授業を作っていく。自分に足りないものをどんどん取り込み、あるものを更に伸ばしていく。であれば、なおさら経験は活きてくるはずだ。
初任校の顔に泥を塗らないように、そして新天地での活躍を初任校まで届けられるように、来年度も常に前進し続ける教員生活を送っていくことをここに宣言して、今年度の締めくくることとする。

本当にありがとうございました!

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