世界へ飛び立つ11歳
僕は小学生時代を、コンビニもスーパーもないド田舎公立小学校で過ごした。
何も知らない町でぬくぬく育っていたのだけれど、小学3年生の冬に母が担任に「この子を学校で終わらせるにはもったいない。塾に行かせてあげてください」と言われたらしく、春休みから入塾することになった。
今思えば、その先生に出会っていなければ、今の僕はきっとなかっただろうと思う。その先生はきっと僕や母に言ったことも、僕の存在さえも忘れただろうが、本当に感謝している。塾という選択肢を知らない世界線で、あの田舎に住む