作文の書き方①(主語と述語)
中学生の作文指導で気になるのが「主述の関係」です。例えば、
「私は、グラフからボランティアに関心がある人が6割である。」
「私は、小学校と中学校は勉強の難しさが違う。」
どうやら、どんな文でも機械的に「私は」で始めるよう指導されてきたことが原因のようです。小学生では自分の感想を書くだけで良かったのに、中学生では分析や客観的な思考が求められます。
作文というと、原稿用紙の使い方や言葉遣い、漢字の添削に意識が向きがちです。しかし、主語述語や修飾といった文節相互の関係を早めに正すことこそ重要です。文章のクセはなかなか治りません。
そこでオススメするのが次の本です。
本多勝一『【新版】日本語の作文技術 』(朝日文庫)
ロングセラーとして知られる作品。作文を書く上でのエッセンスはすべてこの本に詰まっています。この本を読んだ上で、より具体的な文章を書きたいときは続編の「実戦」編を読んでみてください。
本多勝一『【新版】実戦・日本語の作文技術』 (朝日文庫)
なお、言葉遣いについては時代を感じさせる部分もあり、中学生には取っ付きにくいかもしれません。その場合は、より基本事項のみに絞り込んだ『中学生からの作文技術 』(朝日選書)のほうが読みやすいと思います。
様々な「作文本」があふれる中でも長い歴史と支持を誇る名著。特に主語・述語・修飾語の理解にはもってこいです!
これから、作文指導で気になっていることや、ぜひ知って欲しいことを連載していければ……と考えています。
引続きどうぞよろしくお願いいたします。
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