思考の整理学を読んだ。
Kindleで読みました。
この本を買った動機を思い出そうとしているんですが、はて。
どなたか、有名人とかがお勧めしてたのかもしれません。
Amazonのほしいものリストに入っていて、数ヶ月寝かせていた本でした。
最近ばたばたしすぎてしまって、脳疲労がピークで。いろいろな記憶がぶっ飛びがちだった時に、外出時の待ち時間を利用して読み切りました。ちょっと弱っていたので背中を押してもらいました。
(本を読む事はin putでなく、out putするものだと言ったのはどなただったか…最近一番共感した言葉なのですが、この言葉にも通じる内容でした)
この本は指定されたテーマを書く課題レポートではなく、卒論など自らテーマを創作するときのin putの方法(メモの残し方、ノートのまとめ方など)を紹介しながら、out putに向けて、筆者自身の経験と、卒論のテーマを決められずに悩む学生を見て気づいたこと、世界の著名作家・哲学者などのエピソードを盛り込みながらオリジナル創作へのヒントが書かれています。
著者の豊富な知識に触れられるのも楽しかったです。
そのなかで、クリエイティブの発想力と技術を謳う本によく書かれている、
アイデアを寝かす。(そして捨てる)
本質を見極める(磨き上げる)
一見無駄な時間の中に発見がある
余裕を持つ(頭の中を忙しくしない)
ということにも、やっぱり、ちゃんと、触れられています。
Amazonの感想を見たところ、「ああ、知ってることばかり。」と思われた方もいる様です。が、この実践がいかに難しいか。。。泣笑
「平家物語」がなぜに「頭脳明晰」なのか
私がこの本で一番響いたのは、
「平家物語」がなぜに「頭脳明晰」な作品であるかという理由でした。
平家物語のあのリズムの美しさ、内容の素晴らしさの秘密は、
琵琶法師の声によって磨かれたから。
音にする重要さを教えてもらいました。
そういえば、最近動画コンテ原稿をよく書くのですが、
時間を確認するために必ず声に出して原稿を読みます。
無駄や重複を排除したり、余計な装飾に気づくためですが、
これの重要さを平家物語に例えられるとぐうの音も出ません。
タンジェントの方向に脱出せよ
アイデアのベクトルのお話です。
本の読み方も、筆者の正解を見つける読み方と、
斜め上をいくオリジナルの読み方、
両方できるといいね。という内容です。
常識人でありながら、変人であれ!!です。
現実は二つある!
この本で一番共感してほっとしたのは、この現実を二つ持っていていいというところでした。簡単に言うと物理世界の現実と、知的活動によって生み出した頭の中の現実世界です。
物理的現実世界にだけ生きていても、生きていることにはならないよ。という言葉は文学や創造の世界を観念の産物と言い捨ててはいけないよ。というメッセージです。なんだかとっても救われる言葉でした。
現実で辛い状況になったとき、『現実を見なきゃ。』と考えがちですが、むしろ幸せであるためには、大人であってももう一つの現実を持ち続けていいと。
✴︎
そんなに分厚い本ではないのですが、これら以外にもkindleのふせん箇所を振り返ってみると、まだまだ気になるページがあって、事あるごとにもう何回か読んだほうがいいな。とおもう本でした。
だれにおすすめされた本か忘れちゃったけれど、お勧めしてくれた人にありがとうを言いたい本でした^^
おわり。