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「内気」も「緊張しい」もあなたのせいじゃなかった

最近、コーチングや心理学に触れるようになって、びっくりすることがいっぱいある。

何って、自分が今まで「なんでだろう?」と散々ひとりで悩んで苦しんできた不思議なことに、ちゃんと理由があることがわかったからだ。

例えば、わたしは人の輪のなかに入るのがものすごく苦手だし、4人以上になるとうまく話せなくなってウンウンと相槌ロボットになる。大人数の集まりに行くときはいつもドキドキしている。

それが、不思議でたまらなかった。

例えば、小学校のグループワーク。例えば、大人数で行くディズニーランド。例えば、サークルの飲み会。

ずっと、「内気」だから、「コミュニケーション能力」が低いから、だと思っていた。だから、もっと積極的に人と関わらなきゃ、うまい話し方を勉強しなくちゃ、と人の輪に飛び込んでは、周りが楽しそうにしているなかで変に疲れていた。

みんなは楽しいのに、わたしは楽しくない。なんかどっかのネジが外れてるんだろうか、とすごく、ものすごく悩んだ。


でも最近、それが、自分の努力不足のせいではなく、「脳の遺伝子気質」のせいだと知った。


理系ちっくな話になるが、「扁桃体」という感情脳の反応で、人は「外向型」「内向型」に分かれるらしい。

そしてそれは、「生まれつき」のもの。とある実験によると、「内向型」の赤ちゃんは光や音などの外部からの刺激にギャン泣きし、「外向型」の赤ちゃんはあまり動じないらしい。

「内向型」は口下手で、誰かと関わるよりもひとりで内省することで安心したり元気になる。

「外向型」は反面、話すのが好きで、大勢と接すれば接するほど元気になる。

それは、赤ちゃんの頃から決まっており、決して変わることのない性質。


つまり、自分のせいじゃなかったのだ。


さらに、最近「HSP」(Highly Sensitive Person)という言葉を知った。

要するに、人一倍敏感な人のことなのだが、その特徴を読んだ瞬間、フッとすべての疑問が解けたような気がした。


ごはんを食べている最中、恐ろしい病気の話などの番組が始まると、力が抜けてスプーンが握れなくなってしまうこと。

作業中に話しかけられるだけでビクッ!と過剰に驚いてしまうこと

感情がちょっとでも動くとすぐにボロボロと泣いてしまうこと

小説を読んだり夢を見たりすると1日中引きずっていること

相手の気持ちを伺いすぎて何も言えなくなってしまうこと


なんかもう挙げればキリがない。

とにかく、自分が今まで「なんか知らんが超生きづらい」と思っていた謎がぜんぶ解けたのだ。

何でもかんでも拾いすぎてしまうだけだったのだ。

これを知ったとき、「社会不適合者じゃん」「根暗じゃん」と落ち込むよりも先に、こう思った。

「ああ、しょうがなかったんだ」

自分がダメなせいじゃない、自分が弱虫なせいじゃないんだ、とめちゃくちゃ安心したのだ。


今日、それを確かめるために母に「HSP」の話をしてみたら、同じように母がびっくりしていて完全に確信してしまった。

小学生の頃、人前に立つとダバダバと涙が溢れてきて「悲しくないのに涙が出るんです…」と毎回泣きながら言っていたら眼科に連れて行かれ、「涙腺にゴミが溜まっていますね」なんて診断されて、「違うのに…」と思ったけど言えなかったとか。

父が運転中にちょっとでもガクンと車体が揺れるとびっくりして大声を挙げてしまい毎回それに父がびっくりして事故になりかけたりとか。

子どもためにママ友の輪に頑張って入って話して友だち作りを頑張っていたけど疲れて熱を出したりだとか。

あーーーーーーーーーそうだったのかーーーーーーーーーーーーーーー!!

これ、遺伝なのかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

もう誰のせいでもないじゃんーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

とめっちゃ腑に落ちた。

「多分うちの家族みんな内向型だよ」

と最後にケロッとして言ってて、なんでもっと早く教えてくれなかったの!となったけど、母も50歳目前で「どうも自分は内向型である」ことに気付いたらしい。遅すぎる。

当事者だから思う、これってめちゃくちゃ大事なことである。このちょっとした知識を、「知らない」だけでめちゃくちゃ悩むし自分を責めるはずだ。

しかもこれ、5人にひとりの割合でいるそうだ。なんと、左利きの人よりも多いのだ。

そのくせ、全然知られていないし本人も自覚できていないことが多い。

だからわたしはこれをなんとか伝えなくちゃ、と思ってこのnoteを書いた。

あなたがいわゆる「普通」じゃないのは、努力が足りないんじゃない、自分が悪いんじゃない、誰も悪くない。

ちゃんと心理学的に証明されている生まれもっての「性質」だからなんだ。


となると、もうやるべきことはただひとつ、「受け入れて認める」しかない

実際、わたしもこの世紀の大発見を受けてから、自己肯定感がちょっと上がった。

「脳がそういう感じの作りならもうわたしの手には負えませんわー!」

というある意味での諦めというか、ポジティブマインドになっちゃったのだ。

証明されているとはいえ、鬱病だったり性質だったり、「目に見えないもの」「数値化が難しいもの」って結構曖昧で理解されにくいかもしれない。

「ちょっとネガティブな性格なんでしょ」なんて、「性格」でひとくくりにされてしまう風潮だ。

でも、本当に、脳科学的にそうなるんだよってことが、ちょっとでも広まってほしい。理解されなくてもいいけど、それが広まることで、自分を責める人が減ればいいと思う。


あなたは何も悪くなかったんだよ。

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