【 Freecracy入社エントリ】未知への挑戦と成長の1ヶ月
こんにちは!2024年11月1日にFreecracy株式会社に入社した張です。HR TECHどころか、IT SaaS分野の知識も経験もゼロだった私が、日本本部の一員として働き始めて1ヶ月が経過しました。この1ヶ月間の経験や気づき、そして取り組んだ具体的な内容について詳しくお伝えします。
1. 私の紹介
私は韓国出身で、中学2年生のときに日本の新潟県にある中学校へ編入しました。言葉も文化も異なる環境に飛び込み、不安や葛藤を抱えながら新しい世界に挑戦した日々は、今の私の土台を形成する原点となっています。その後、弁護士を目指して法学部・法科大学院へ進学しましたが、自分の目指す未来を再考する中で大学院を中退し、20代後半から社会人として新たな道を歩み始めました。
中学生時代に培った「どんな環境でもなんとかなる、なんとかする」という前向きなマインドが、今回フリークラシー株式会社での挑戦を決意する原動力となりました。
2. 前職について
私は前職で7年以上、士業に特化したコンサルティング業務に携わり、営業部門の立ち上げや組織再構築を経験しました。法学部や法科大学院で学んだ知識を活かし、早く成果を出してキャリアを築きたいという思いからこの仕事を選びました。
具体的には、営業プロセスの改善を通じて契約率を大幅に向上させたり、売上低迷中の士業事務所を再生する取り組みを行いました。たとえば、ある司法書士事務所では、顧客単価が10万円以下という環境の中、1年で月間売上を1,400万円から3,000万円に倍増させた経験があります。また、仮契約から本契約への転換率を100%に保つ仕組みを構築し、成果を上げる環境を整えることの重要性を学びました。
こうした経験を通じて課題発見力や問題解決力を磨いてきましたが、同じ分野で長く働くうちに、いつしか「コンフォートゾーン」にいる自分に気づきました。新たな刺激や成長を求め、「次に進むべき道はどこか?」と自分に問いかける中で目を向けたのがIT業界、そしてフリークラシー株式会社でした。
3. あらためて、入社を決めた理由
フリークラシー株式会社を選んだ理由は、大きく3つあります。
1.新しい分野への挑戦
IT業界やSaaSといった新しい分野には、かねてから興味を持っていました。特に、タレントインテリジェンスという領域には、これまでの経験を活かしながらも、自分自身を大きくアップデートできる可能性を感じました。
2.社員の情熱とエネルギー
面接で国本社長や伊草さんと直接お話しする中で、プロダクトに対するお二人の信念と可能性に強く共感しました。特に、ベトナムで60万人以上の人材登録を実現している実績を伺い、日本市場でも大きな可能性があると確信しました。また、スタートアップ特有の環境で、経験豊富なメンバーと働けることに心からワクワクしました。
3.面接で感じた「今を見てくれる姿勢」
一次面接では、職務経歴書だけでなく「この場合、あなたならどうしますか?」というケーススタディ形式の質問を通じて、私自身の現在の能力を評価していただけました。このように未来を重視し、ポテンシャルを見てくれる姿勢が、未経験分野への挑戦を後押ししてくれました。
4. 入社後取り組んだこと
入社して最初に課された課題は、「タレントインテリジェンスとは何か」を調査し、その内容を1週間後にまとめて発表することでした。初めはネットで調べればすぐに理解できると思っていましたが、それは甘い考えでした。
1. タレントインテリジェンスの調査と理解
IT業界やHR TECH業界の知識が全くなかった私にとって、タレントインテリジェンスという未知の概念を調べるのは大変な挑戦でした。そもそもHR TECHとは何か、タレントマネジメントとはどういうものかといった基本的な知識からスタートしました。しかし、タレントインテリジェンスに関する情報は非常に限られており、明確な定義や具体例を見つけることは容易ではありませんでした。
調査を進める中で、「タレントマネジメント」と「タレントインテリジェンス」の違いが何であるのか、その相関関係はどのようなものか、といった疑問が次々と浮かびました。自分で仮説を立て、情報を集め、検証していくプロセスは久しぶりの体験で、インプットに没頭した時間は非常に充実していました。
以下は、その調査結果を簡単にまとめたものです。
相関関係
調査を進める中で、日本国内ではタレントマネジメントツールの競争が激化している一方で、世界ではEIGHTFOLDのようなタレントインテリジェンスツールが台頭しており、データを活用した人材戦略が注目されていることが分かりました。
2. 競合ツールの調査と分析
次に取り組んだのは、タレントマネジメントツールの競合製品の調査です。市場に出回る有名なツールでも、UIやUXに偏りがあったり、導入企業が操作性に課題を感じているケースが多いことがわかりました。また、多くのツールが「社員のスキル登録」を想定して設計されていますが、終身雇用文化が根強い日本ではスキルの更新が行われておらず、実際には機能が十分に活用されていないという課題も見えてきました。
特に、代表である国本とともに訪問した企業では、社員のスキルを登録する段階で大きなハードルがあり、登録が進まないという話を伺いました。このような現場の声を聞く中で、既存のツールでは解決できない課題が多く存在していることを痛感しました。
3. エンタープライズ企業の人事部との対話
代表である国本とともに訪問したエンタープライズ企業の人事部では、導入済みのタレントマネジメントツールが期待した成果を出せていないという現状を伺いました。
具体的には、次のような課題が挙げられました。
• 社員のスキル登録が進まず、現状のスキルセットが把握できていない
• 終身雇用文化が影響し、入社当初の履歴書や職務経歴書の更新がされていない
• 若手リーダー層の育成が停滞している
人事部の方々は、現場での課題感やペインポイントを真摯に語ってくださり、その熱意と苦悩に心を打たれました。同時に、HIREFORCEのプロダクトがどのようにこれらの課題に対応できるかを考えるきっかけにもなりました。
4. 営業トークの設計
最後に取り組んだのは、ペルソナごとの営業トークを設計する課題です。具体的には、企業の人事部が抱える課題やペインにどのように寄り添うかを考えながら、マインドマップを用いてトークを設計しました。この過程で、プロダクトを単に「売る」のではなく、企業の課題解決に「伴走する」ことの重要性を再確認しました。
これらの取り組みを通じて、タレントインテリジェンスが単なるツールではなく、企業の未来を支える戦略的なパートナーであることを実感しました。同時に、自分自身もこの分野で成長し続ける必要性を強く感じています。
このように、入社してからの1ヶ月間で取り組んだ内容は多岐にわたります。それぞれが非常に濃密で、新たな視点や学びを得る貴重な機会となりました。
5. 入社して1ヶ月経った今、感じること
新しい環境で見えた企業の課題と人事部の現実
入社後、タレントマネジメントや人事業務の現場に深く関わる中で、企業の人事部が抱える課題が非常に複雑であることを実感しました。多くの企業がタレントマネジメントツールを導入しているものの、以下のような現実が存在しています。
• ツールを導入しても課題の本質が解決されていない
• 分散していたデータが集約されても、その膨大な情報を処理する負担が新たに生じている
• 根本的な課題へのアプローチが欠けている
これらを踏まえ、真に必要なのは「機能拡張」ではなく、企業のペインポイントに寄り添い、その本質を見極めることだと感じました。
世界と日本の採用トレンドのギャップ
入社後、採用トレンドの国際的なギャップについても多くの学びがありました。世界各国ではスキル型採用が主流となりつつありますが、日本ではようやくジョブ型採用が注目され始めた段階です。終身雇用や年功序列といった慣習が根強く残る中、ジョブ型採用への移行は企業にとって大きな一歩であり、画期的な挑戦だと感じます。
特に若手リーダー層の流出を防ぐため、ジョブ型採用は企業の未来を左右する重要な施策となっています。しかし、これを実現するためには、人事部が担う役割が非常に大きく、その苦悩や責任の重さも増していることを深く理解しました。
チームと共有する情熱と学び
これらの課題に向き合う中で、フリークラシー株式会社のチームメンバーと協力しながら働くことは、自分自身を成長させる大きな原動力となっています。Slackでの議論や日々のコミュニケーションを通じて、一人ひとりがプロダクトを通じた課題解決に真剣に取り組んでいることを実感しています。
フリークラシー株式会社が提供するプロダクトは、単なるツールではありません。企業の人事部が抱えるペインに寄り添い、抜本的な課題解決を目指すものであると強く感じました。私たちの使命は、プロダクトの提供だけではなく、企業の未来をともに創ることにあるのだと思います。
6. 最後に
この1ヶ月で得た学びは、自分の視野を広げる貴重な経験となりました。フリークラシー株式会社での挑戦を通じ、タレントインテリジェンスの未来を切り拓き、日本のHR市場をより良いものにしていきたいと思います。