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み〜ち〜な〜が〜「光る君へ」38話雑感(2024年10月12日)

「あなたは偉くなって、下々の者が暮らしやすくなる政をして下さい」
えっ?室井さんと青島?
踊る大捜査線かと思った。
道長とまひろの「光る君へ」でした。

踊る大捜査線は「室井さんは偉くなって現場が動きやすいようにしてくれ。階級に邪魔されて下は身動き取れない」
階級?身分?
あれあれ、平安貴族社会?

まひろと直秀を埋葬したり、一条帝即位の時は高御座に置かれた生首の血を「穢れておらぬ」と袖で拭った男も、彰子の出産の折に憑依した寄坐に襲い掛かられたからか、姉詮子が死際に伊周の怨みをそらせるように言ったからか、百舌彦が持って来た偃武にたじろぐ。
父兼家も姉詮子も仮病や呪詛を装ったから、どっち?自作?と思ってしまったが、結局、伊周は排除出来た。

「出仕を禁ずるのは伊周のためです」と帝に言う道長。こういう◯◯のためって言うのは、大概自分のためだよね。

まひろを藤壺の女房にする時「まひろ様なら良いですわ」と倫子の言質をとる辺りからの父兼家(段田安則)に似てきたなぁ。
「政(まつりごと)は、わが家のため」と悪びれもしない兼家もなんだかなぁだが、民のために良き政(まつりごと)をするには、揺るがない力を持つ必要があると自分を疑いもしない道長もねー。
散楽でもみて、自分を客観視した方がいいよ。昔みたいに。

「父に官職をお授け下さり、ありがとうございます」と頭を下げるまひろに
「うん。空きが出来たからな」と軽く言えるほど権力を持つ道長。
持つ者は持たない気持ちが分からない。そんな男が揺るぎない力を持って大丈夫なのか。賢子のことも気がついてないニブチンだし。
み〜ち〜な〜が〜。呪ったろか。

まひろが物語を書いたのは、ソウルメイト道長に依頼されたからであるが、自分の物書きとしての欲に従ったものでもある。では、その物語はどうなったか?
成功した。定子から一条帝の心を引き剥がせた。彰子は皇子を授かった。
貴族の間でもヒットし、書き手としては大成功ではないか。

だが、訪ねてきたききょうは「面白かった」と評しながら恨んでいるとも言った。
伊周は身を滅ぼした。身からでたサビとはいえ、物語が一条帝を動かしたためだ。

土御門家で偃武の紙を撒き散らし、引きずられる伊周。それをみやる道長とまひろの距離。

ソウルメイト道長と理想を実現するためにしたことが、人を傷つけ、滅ぼしたという現実。権力に与することを思い知ったまひろと道長の間には、大きな隔たりが出来たようではないか。

宮の宣旨の「夫婦でも親子であっても、まことに分かり合うのはできぬのでは」の言葉。
そうですね、賢子ともうまくいってないし、ソウルメイトとも溝が。38話のサブテーマでもあったのかな。

藤壺で敦成を抱く道長。
彰子に甘える敦康親王を見て、源氏の物語とダブらせる。

たれぞ道長に文を。
「事件は現場で起きてるんじゃない。物語の中で起きてるんだ」なんて、な。

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