柄本佑を信じる「光る君へ」第41話雑感(2024年11月2日)
「光る君へ」を深く知りたくて「日本の歴史」を読み始めた。面白いのだが、「光る君へ」の物語の世界に純粋に入り込めなくなっている。本末転倒。
第40話で道長の占わせ方があんまりだと激怒し、一条帝の死期を早めた疑いまでかけたのだが、2人はそこまで険悪ではなかったようだ。
綱紀粛正や贅沢を戒める英明の一条帝と道長は、牽制するけれども、互いに認め合う仲だったとある。
ごめんよ道長。そういえば、疫病で苦しんだ民のために租税を軽くした一条帝を「それでこそ帝であらせられる」って言ってたもんね。
一条帝も、税の減免を道隆の時代に却下された経験ありだから、自分の理想とする政をするに、道長はそれなりに大事な右腕だったということか。左大臣だけど。
その1000年後の後ろ盾のない総理大臣が「たとえ正しくとも自分のカラーを出したら身内からぶっ潰されちゃう」って言うくらいだから、外戚の心許ない帝の世は、乱れる原因になってもおかしくなく、それであおりを喰うのはいつの世も庶民だ。
それにしても、一条帝といい、三条帝といい、好きな女のことでガタガタするねー。
三条帝は敦明への地固めをすべく早速娍子立后へと着々と動き始める。一条帝と違って暗めの御簾の中、影多めの顔。道長とのバチバチの予感。
せっかく心を癒しに行ったまひろの局での二人の距離は近くてもなんだか遠い。厭世気分のまひろにまだ死ねないって言うけど、
「道理を飛び越えるのも、お前との約束を果たすため」「これからも中宮様を支えてやってくれ」って、なんだか遺言みたいだ。
明子の土御門家への競争心を明子に浴びせられ、蔵人頭になれず出家した顕信、母倫子を喜ばせるために走っていたという教道。血は繋がらないが、互いを支えに生きてきた繋がりで心を通わす敦康親王と彰子。一緒に育っていないのに父親譲りの「怒らない」を信条とする賢子。
今回は道長の子どもたちのそれぞれ。まひろも道長も歳をとったということか。
義理の息子敦明親王に「好・き」とのたまう姸子の心踊る「愛のレインボーブリッジ」は封鎖出来ませんね。
「光る君へ」は物語の構成であれば起承転結のどのあたりであろうか?
未だ転であろうか?
既に結であろうか?
転であれば、道長はまだ落ちていく最中なのか? 結で再び浮上するために。
結であればわたし達は、闇に落ちに落ちてあの有名な望月の歌を詠う孤独な独裁者の様を見るのだろうか?
どっちにしても最後の最後は泣かせて欲しいなぁ。
結局のところ、柄本佑とこの物語を信じる。
って、我ながら、なんだソレ。
昨日のあさイチの出演に引っ張られてる。