「虎に翼」最終話前夜(2024年9月26日)
昨日に続き虎翼です。
親から尊厳を踏み躙られたよねさんが家を飛び出し、さまよってたどり着いたカフェーの名前が燈台。
寅子は桂場に言う。
「法とは人が人らしくあるための尊厳や権利を運ぶ、社会という激流に飲み込まれない為の船。人生という船旅を快適に幸せに終える為に改造したり修繕したりして進む」
法が船なら、海路を見失わないようにするのが灯台の役目だ。カフェー燈台の壁に書かれた憲法14条は、光となって路を示す。
わたしは、こういう演出が大好きだ。
虎翼はずっとそうだった。
戦況が悪くなる様を、噴水の水が止められ、最後はなくなるという時間の流れで表したり。
直言のスクラップする新聞に当時の世情を挟んだり。セリフやナレーションで声高に言わない分、余白を活かした画のようにしみてくる。
ちょと戻って、笹竹の大五郎くんのほがらかな笑顔と、梅子さんは「いるだけでいい」というセリフ。あんこの味を確認する梅子さんは笹竹の燈台なんだなぁと、ほっこりした。
そして、「船の使い方は乗り手次第。人らしさを失い沈むことも、誰かを沈めることも、間違えることもある」今日という日にあまりに重いセリフだった。