ムチムチの実

歳をとれば沢山のことを知る。だけど知るってこともいいことばかりじゃないのかな、なんて。

「無知の知」なんて言われますけれども。それも「無知であること」を知ってしまったばっかりに「まだまだ先は長いぞ」という事を突きつけられる訳じゃないですか。
それなら実は無知の方がいいのかもなあと思ったり。

こう思うのにはいくつか理由があって、例えば野球。
昔はデータなんて考えずただ贔屓のチームが勝てば嬉しいし盛り上がる。でも最近になってまた見始めた時には「打率」「防御率」のみならず「OPS」やら「UZR」やら「WHIP」なんて指標も出てきて。
確かにより深く野球を知っているのかもしれないけれど小学生の自分にあった熱狂はそこにはない。

音楽もその一つ。
新しい曲を聴いても「そこでそんなコードを使うのか」とか「これはサンバっぽいリズムを入れてるのか」とか、変な分析をしてしまう。
「あーここはⅠ- Ⅳ -Ⅴ -Ⅵの進行なのね」
そんな風に音楽を聴いてても中一の時に誕生日会で6年生のリンダリンダを見た時の気持ちにはなれないんだ。

もちろん、悪いことばっかりじゃないんだけど。「なんかよくわかんないけどすげー!」っていう感動は減りつつあるな、と思う次第でございます。
だからもっと色んな芸術に触れていきたいよね。
そしていつか自分でも分からないけどすげー!ってのが作り出せたら、いいヨネ。

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