お金をもらったら、僕らはプロだ。あなたの一言から、私のライター人生はスタートした
「お金をもらったら、初心者じゃない。僕らはプロだ」
これは、私がライターの仕事を始めて納品した時にクライアントから言われた言葉だ。
なぜ、こんなことを言われたかというと。記事を納品した時に「初心者ですが……」と連絡したから。その発見に対し、彼はピシャリと私にこう言い放ったのだ。
この時に「君は」ではなく、「僕ら」と言ったのも彼の優しさ。
あなたは1人じゃない。僕と君は、同じフィールドで戦う人間なのだと。
彼は社長という立場だったけど、仕事仲間とは常にフラットな関係性を求めていた。初めて仕事をしたのが彼で、今は本当に良かったとつくづく思う。
彼との出会いは、異業種交流会やお仕事紹介サービスと言ったものではない。単なる私の逆ナンだった。
私が婚活に行き詰まっていた頃、何気なく参加した街コンイベントにて、威勢よく肉を焼く彼に一目惚れ。
強いオーラを放つ彼に心を奪われ、「これは運命の出会いかも?」と思い、私から声をかけたのだ。
残念ながら、彼からは即「僕には、可愛い彼女がいます!あなたと恋愛は無理です!ごめんなさい」と言われた。
まさか、秒で失恋するとは。
彼とは上手くいかなかったけど、その後、彼から今の夫を紹介してもらうことになる。人生は本当に、何が起きるかわからない。
婚活イベントで出会った私たちは、その数ヶ月後にクライアントvsライターという関係を築くようになる。
お仕事仲間といえども、連絡ツールはLINEだったので、ほぼ友達のようなやり取り。これは一歩間違えたら、ワンチャンで恋がスタートするのでは……。
その淡い思いも虚しく、仕事仲間としてのやり取りが延々と続く。
その後私は、さらなるキャリアアップを目指してクラウドソーシングにも手を伸ばす。
そこでは、業務的なメールのやり取りが増えて驚いた記憶。みんな、こんなにきっちりしたメッセージを送っているのかと目を丸くする。というか、後者の方がビジネスとしては正しいのだが。
社長は、私が仕事を頑張るほど「今日もありがとう!今回の記事も、面白いね!」と褒めてくれた。
時には「いつもお世話になっているから、今度みんなで飲もう」と声をかけてくれたこともある。
会費制だと思ったら、お勘定は彼が全部払うといった粋な人。その後、彼はあれよという間に会社を大きく育てていた気がする。
彼の周りには、自然とたくさんの人が集まり、いろんな方々からサポートを受けていたように思う。
働く人へ感謝の気持ちを忘れない人には、多くの人が集まる。周りからの助けを受けて、事業を大きく育てられる。
そして、お金をもらったら「プロ」という自覚を持つ。自分からは、初心者と名乗らない。それが、プロとしての覚悟なのだと。
初めてお仕事でお世話になった社長から、多くの教えを受けた私。その思いを受け継ぐことができればと思い、私は今日もnoteを綴っている。
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