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正社員歴17年が何だって?人に言えるスキル・実績はないけど、それでも正社員経験を積んでよかったこと

私は、今の仕事(フリーランスのライター)になる前、とある建設会社で正社員として17年働いていました。

業務内容は事務全般で、主に経理、ISOや契約書などの書類作成・管理など。

今の仕事では、過去業務に関する仕事はほぼ受けていません。厳密にいうと受けてない訳ではなく、「私のスキルだと、経理やISOで求められるスキルにおいて、需要を満たす基準に達していない」というのが理由かと。(き、厳しい〜!)

あとは、過去の業務に関する仕事について、私が応募していないことや、SNSで「こういう仕事をやってきました」と、アピールしてこなかったこともあると思います。

この点について、なぜアピールができなかったからというと、これまで取り組んできた業務について自信がなかったからです

「えっ、17年正社員やってきて……。自分のスキルに自信がないって、やばくないですか?」

「17年間、みくまゆさんって、会社で何やってきたんですか……」

はいはい。
みなさん、とりあえず落ち着きましょう。

なぜ、17年間も仕事を続けてきて、大してアピールできる仕事がなかったかというと、その理由のひとつに「事務員だったから」というのもあります。

私が会社で長く従事していた仕事は、事務職でした。

私が就活していた20年前当時、短大卒の女性に人気があったのは、受付事務、銀行員、公務員といったホワイトカラーの仕事です。

正直ぶっちゃけますと、当時の私は、綺麗なオフィスでヒールを履いて、ホワイトカラーの事務職員として、ゆるふわな感じで働きたいと思っていました。

あわよくば、イケメン社員と職場で出会って、25才までに寿退社したいと思ってましたね。(動悸が不純すぎます)

今は共働きが当たり前の時代となり、このような考えをもつ女性は少ない気がします。20年前の地方だと、私みたいな考えの女性は腐るほど多かった印象です。この辺りは、時代の変化かなと思います。

当時は、事務員の求人があれば、1つの面接につき40〜60人応募が殺到するなんてことはザラ。私は大した魅力も、スキルもなかったので、お陰様で60〜70社くらい受けて全落ちしてました。

不適切にもほどがある発言をしますと、当時は集団面接もザラにあって、そこに美人が来れば質問が集中。私は面接受けても、何も聞かれぬまま終わる……なんてことは腐るほどありました。

「人は見た目が何割」みたいな本も過去に流行しましたが、まさにそんな時代でした。

見た目がよくないと、面接官から質問もされない時代です。だからこそ、就活でプチ整形するみたいな話も、時折耳にすることがありました。

私は貧乳だったので、とにかく見栄えを良くするために、ブラジャーにティッシュを詰めては、道端でボトボト落としてましたね。(パット買えよ)

まぁ、そんな私の話はさておき、ルッキズム問題が話題となる今からすると、信じられない話ですよね。

今の時代も色々な問題はあると思いますが、ある意味どんな人も平等に対応されやすくなったのではないか、と思います。

結局、全落ちして一社のみ受かった会社へ行くことになりましたが、一カ月で辞めました。

私が長く勤めた会社は、中途採用です。

ただ、当時は世間的に中途採用に厳しい時代だったので、「半年後の入社=新卒採用」という特別待遇を受けました。それでも、「半年間、何やってたんですか?」という話を、半年ほど言われ続けましたね。

そんな私がフリーランスになった今、当時の業務で役に立ったことと言えば、経理の知識くらいかもしれません。

経理に関しては、仕事というより確定申告の時に、その知識が役立っているといったところでしょうか?

私は、建設業経理事務2級の資格を所持しているので、ある程度の簿記知識については把握しており、帳簿への抵抗感はありませんでした。

ただ、実際にクラウドソーシング経由で経理関連の案件を受けてみたこともあるのですが、いざ仕事をしてみると、自分の知識の乏しさについて、我ながらビックリしたことを、今でも覚えています。

結局、私が受けていた業務は営業所レベルだったので、そこまで大きな業務をこなしていなかった訳です。

営業所レベルの経理だと、消耗品費とか旅費くらいだし、事務所家賃などは本社や支店あたりの規模じゃないと、取り扱いをしないのですよ。

営業所の経理、受付、書類整理といった業務内容では、結局「専門性」をつけることができない、業界に関する知識も身につきにくい……ということもあり、過去の業務について「この仕事、経験あります!」って、私は声を大にして言うことができませんでした。

そういう意味でも、今フリーになった身からすれば、専門スキルが身につく業務に携わっていればよかったと、後悔もしています

しかし、過ぎたことを後悔しても、あとの祭り。今できることや、目の前にある課題を見つけて、コツコツやっていくことが大事なのかもしれません。

長い正社員経験を踏まえて、1番よかったと思ったのは「簡単に辞めない」といったところでしょうか。

これは正社員というより、同じ仕事を長く続けてきたことで、得られたことかもしれませんが。

仕事の辞め癖がついていないので、よっぽどのことがなければ、「まぁ、なんとか頑張ってみよう」と思ったり。

今のところ、フリーライターの仕事も長く続いている状態です。これは、自分に仕事を続ける習慣があったからかな、と思っています。

あとは、会社によっては履歴書、職務経歴書が応募時に必要だったりするのですが(大きな会社、出版社に多い印象です。逆にベンチャー系だと、実力や相性重視なので、あまり関係ないかもしれない)、その時正社員歴が地味に長いので、有利な気もします。

まぁ、実際のところは「なぜ、合格したんですか?」と確認した訳ではないので、わからないんですけどね……。

あとは、職場での人間関係を通じて、「人には、それぞれ踏み込んではいけない領域がある」とか、「自分を好きな人はとことん好きでいてくれるし、嫌われてる人には何をやってもダメ」とか。

教科書では学べないことを、たくさん学べたことかもしれません。

もちろん、正社員経験が下手に長いことにおいて、デメリットもあります。

それは、顔出し、本名出しがやりづらいところかも。気にしなければいいのだけれど、「前の会社の人に見つかって、変な記事書いてるって思われたらどうしよう」という不安は、今でもありますね。

時折、新卒フリーランスの方を見て、羨ましいなと思うことも少なくありません。長く同じ経験をつめば、その分スキルも実績も増えることでしょう。

ああ、とっても羨ましい……!

でも、そんな私自身、実は新卒フリーランスの方や、すぐ仕事を辞めて家庭に入られた方からは「正社員歴が長くて羨ましい」と言われることもしばしば。

そもそも、誰かを羨ましいと思う時は、それは隣の芝生が青く見えているからこそ。

どうせ人生を送るなら、自分の人生を少しでも納得していきたいもんです。

正社員を退職したのが37歳、今44歳なのでフリーランスになってから7年。(この他に副業時代が、+2年ほどあります)

自分がこれまで歩んできた道を振り返りつつ、その中でできることを棚卸ししながら、少しずつ出来ることを増やしていけるといいなと思います。

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