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必見!アメリカ美術大学院 ポートフォリオ制作のポイントや主な提出物!




私は高校1年生(10th grade)の時にカナダのBC州にある専攻のある高校に留学後、アメリカの美術大学を卒業しました。現在アメリカ、ミシガン州にあるCranbrook Academy of Art (CAA) でMetalsmithing(金工)を専攻しています。


今回は前回の「学校/学科の選び方、決め手」に引き続き、アプリケーションで必要不可欠なポートフォリオについてです!



アプライの流れ

アプリケーションの締め切りは1月前半から2月中旬にかけてが多いと思います。

☆☆☆ 学校、受ける学科によって提出するもの(Requirements)、提出日が異なります。各校のウェブサイトに情報が載っているのでよく読んでリサーチをしてから準備する様にしてください。

私は心配症なので候補の大学院のリクアイアメントが記載されてるページをスクショして、何度も読んだり、準備期間にチェックリストとして使っていました。

私のアプリケーションの実際の流れ:

私は1月中に2校にポートフォリオを提出しました。

そのあと両方の学校から2月の上旬中にポートフォリオのレビュー後、面接したいと連絡がきて、面接後割とすぐに面接を行った教員の方達から結果とスカラシップのオファーがメールで送られてきました。

後から聞くと、私の場合はすごく早く決まった方で、2月中旬には受けた学校両方から合格通知をもらう事ができていました。学校によっては3月くらいに連絡が来るところも多いと思います。

☆☆☆多くの学校がプライオリティ・アプリケーションという期限日設けています(大抵1月中旬頃)。その日付までにポートフォリオを提出するとスカラシップがもらいやすくなると言われています。

主な提出物

1. TOEFL/ IELTS のスコア
2. ポートフォリオ 
3. アーティストステイトメント
4.エッセイ
5. 英文推薦状(Recommendation Letter) 
6. 英文成績証明書(Transcript)
7. CV/ レジュメ

1. インターナショナル生のリクアイアメント

インターナショナル先(日本の大学卒業生)は大学院に入るのにTOEFLIELTSの各校が決めたスコア以上のスコアが必要不可欠になってきます。

※私の場合、美大もアメリカで卒業したので、大学院をアプライした時はスコア取得は必要ありませんでした。

☆☆☆各学校側の提示しているスコアをしっかりリサーチしましょう!

ここで覚えておいてほしいのは、

自分が想定してたより合格スコアに届くのに時間がかかる可能性がある

ということ。恥ずかしながら、高校の時絶対大丈夫だろうと油断して、勉強を怠けてテストをギリギリまで受けなかった結果、受けた中のひとつの美大の合格スコアにあと0.5点の壁をなかなか超えられず、(ポートフォリオだけではスカラシップリストにも入れてもらえたものの) IELTSのスコアで落とされた経験があります。。。嘘だと思って先輩達から聞き流してた話が本当に自分に起きてしまって。。。恥ずかしい限りでした。

なのでそんな勿体無い事が起きないように早めに!今から!準備しておきましょう! 

2. ポートフォリオ

ポートフォリオなしに美術大学は受けられません!自分の制作活動のハイライトを見せましょう!

日本と違って実技はなく、オンライン提出なので時間をかけた今まで制作した中で一番いいと思う作品を選んでまとめて見せる事ができます。

多くの美術大学/大学院が提出にSlideroomを使っています。このサイトの中で学校ごとにアプライすることができ、その中で支払いも最後に済ませられます。

5-10作品の提出が一般的だと思います。(動画作品も◎)

写真のように作品ごとに、タイトル制作年大きさ素材コンセプト/制作意図を聞かれるのであらかじめリストにして用意しておくといいと思います。(記入したものはセーブできるので一回で終わらせようとしないで焦らず間違えのないように進めましょう。)

☆☆☆

  • 提示されてる作品数よりも多く作製して、その中から選べるとベストです。

  • 学校のスタイルによって見せるものを変える方法のも良し!

  • 受賞歴のある作品は制作意図を書くところに何の賞(例えば、This work recieved an honable mention in 2020)を受賞したかも書いてアピールするのもあり!

  • 写真が命!いい画質、いいライティング、ディテール写真を忘れずに!写真に特化した人に撮ってもらうのもあり!自分の作品の種類にもよりますが、例えば立体作品や絵画はここを見てほしい!というところはディテール写真として提出しましょう。

  • もし決まった数の写真しかアップロードできない場合:フォトショなどで作品ごとに全体の写真と見せたいディテール写真をコラージュして一枚にまとめるのは全然ありです。

3.アーティストステイトメント

アーティストステイトメント
はポートフォリオ同じくらい自信の作品をアピールする重要な材料で、必ず提出するように言われます。

アーティストステイトメントとは
自分の考えを言語化して鑑賞する人に見てもらい、理解を深めてもらう、興味を持ってもらうための短い説明文です。

私が大学で教わった基本のアーティストステイトメントを書くコツを参考までに。

ただし正直決まりはありません。アーティストによっては詩だったり、もっとクリエイティブなステイトメントをもってる人もいます。

ステイトメント書く上でのコツ
• 短く具体的に。

•「I」「My」を避ける。三人称で書く。
例) (自分の苗字) is.../ She explores...

• まずはWHO/ WHAT/ WHY/ HOWを箇条書きで。
誰:
名前、出身、主な活動地ペインター?フォトグラファー?etc.

何を:
どういう作品/スタイルは?作品よく使われる素材、テクスチャー、色は?

なぜ:
制作意図、興味、素材や色のチョイス、何を伝えたい?

どうやって:
ユニークな/自分にとって重要な制作のプロセス(技術、技法)

☆☆☆大半のアーティストはウェブサイトにアーティストステイトメントが載っているので、好きなアーティストのウェブサイトをチェックしてみて参考にしてみましょう!

4. エッセイ

エッセイは各学校側から出されるお題、1-3個 (500–750 wordsほど)に対して自分の考えを書くものです。

私が書いた実際のお題:

  • Outline your interest and goals in pursuing graduate study.                   訳) 大学院での研究を追求する上でのあなたの興味と目標を概説してください。

  • Please explain what you hope to accomplish in a studio-focused graduate program. What do you hope to gain from experience? Provide this response in the form of a letter directed to the Artist-in-Residence and Head of the metalsmithing department.                            訳) スタジオに焦点を当てた大学院プログラムで達成したいことを説明してください。 経験から何を得たいですか? 金工科のアーティスト・イン・レジデンスに宛てた手紙の形式でこの回答を提出してください。

  • Critical Essays - このお題は2パートに分かれていて、パート1は卒業生の4作品の写真を見てクティークをするものでした。なぜこの作品がいいと思うか、自分だったらどうするか。自分の作品との共通点など。パート2では自分がポートフォリオで提出した作品の成功点、もしもう一度やり直せるとしたら何を直したいか、挑戦したいかなどを書かされました。


☆☆☆英語で自分が伝えたいことをちゃんと伝えられてるか不安ですよね。ネイティブの生徒でもそれ用のクラスがあったり、何回もドラフトを書き直して仕上げるくらいですから、先生やクラスメイトに読んでもらったり、直したりを繰り返して時間をかけて満足のいくステイトメントに仕上げましょう。

文法は自分である程度直して、内容を採点してもらう時間を十分に設けましょう!

文法、スペリングチェックは、Grammarly というソフトウェアを使うといいと思います。無料版も問題なく直してくれますが、有料版はより良い単語やフレーズ、ニュアンス、アカデミックライティングなど選択できて私的におすすめです。(月額$30くらいでキャンセルもいつでも出来ます。)

5. レコメンデーションレター

1〜2通のレコメンデーションレターの提出を聞かれるのが一般的だと思います。先生達も忙しいと思うので希望校の提出日が分かり次第、学校名(先生によっては学校の傾向などを調べてから書いてくれる為)と期限日をあらかじめ早めに伝えとくと良いと思います。

大学受験の時は直接レターを郵便で発送しないといけない事があったのですが、大学院の場合にはSlide room内でレターを書いてくれる人のメールアドレスを記入して、書いてくれる人がレターのファイルを送る事が多いと思います(これも学校による)。

☆☆☆レターは特に大学院の場合、自分のことをよく知ってくれて、また受ける学科に精通している人ならなお良し!

6. 英文成績証明書

Transcriptとは、学生が過去に履修した科目名、単位、そして成績が記され、発行元の学校印、代表者の署名が記載されている書類のことです。入学手続きに必要な書類のひとつで、ビザ申請時に大使館に提出しないといけない書類でもあります。

最終学歴のものを、出身校で英文にて発行してもらうのが一般的です。発行までには3日~2週間かかるところもあるみたいなので、英文の成績証明書の発行は早めに頼んでおきましょう!

7. CV/ レジュメ

自分の出身校や活動、今までの受賞経験や展示経験などを全て記入したリストのようなシンプルな資料です。

CVの書き方の記事もよかったら参考にしてみてください。


アプライ中に困ったら

アプライ前、アプライ中に分からないことがあったら迷わずその学校のAdmissionsに質問をメールで聞いてみましょう!アドミッションのスタッフはすごくフレンドリーに答えてくれます!受かった後の入るまでの手続き(ビザや寮)もアドミッションのスタッフがサポートしてくれます。

最後に

長くなってしまいましたが、以上がアメリカ美術大学院のアプリケーションで重要な提出物とポートフォリオ制作のポイントでした。この記事が将来の美術大学院をアプライする人に少しでも役に立てればいいなと思っています。次回はポートフォリオ提出の後に行われるZoom面接について書こうと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました!



IG: @miku_saeki_
アメリカ、オハイオ州で学士(美術)終了後、現在ミシガン州で美術大学院に在学中。出不精の私が行動力ある人に囲まれてれ外に出始める記録。



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