参拝考察記録①ー2【高城神社】熊谷総鎮守
皆さん、こんにちは。
みーこです。
先日は、埼玉県熊谷市の宮町にある高城神社に行って来ました。前回も述べたようにみーこにとっては、毎年初詣に行く馴染み深い神社でもあります🌸
こちらでは、みーこの個人的な考察を書いてみたいと思います。
▼個人的な考察
・本当に式内社なのか?
・何故、信仰が復活したのか?
・阿部家との繋がり?
・本当に式内社なのか?
残念ながら、高城神社の正式な創建年数や元々の由緒は、いまいち不明です。ただ検索した所、判読不能だった境内裏手の石碑によると、創建は、崇神天皇の御代と書いてあるようです。
↑こちらの石碑です。
うーん、崇神天皇ねぇ…
遥かに昔過ぎてピンと来ません。
ちなみに崇神天皇は、第10代天皇で在位期間は、崇神天皇元(前97)年~崇神天皇68(先30)年で実に68年の在位期間です。現在の天皇陛下が126代目ですから大昔である事は、分かります。
もし本当であれば、1000年の歴史がある事は、間違いありませんが、はっきりとした証拠は、ありません。
事実、この大里郡一座の高城神社は、高本高城神社では、無いかと言う論があります。こちら周辺には、古墳が多い事と无邪志国・高城神社と記された古鈴が境内から発見されています。これは、怪しいですね…
そもそも高城神社は、江戸時代以前の伝承には、乏しく、式内社とはっきり位置付ける物がありません。中世この辺りを支配した熊谷次郎直実が崇拝したとも言われていますが、その割りには、エピソードがありません。
ただ高城神社の周辺は、熊谷の中心地と言う事もあり、既に開発が進み、特に遺跡の発掘調査をされた痕跡も無く、既に開発の進んだこの辺りでは、今更発掘調査も難しいでしょう。しかし、熊谷次郎直実の館も近く、発掘調査をすれば意外と何か出て来るのでは?と思う次第です。
また、樹齢800年~600年の大木が朽ちずに生きているという事は、この地を大切に守っていた者がいると言う事のような気がします。
・何故、信仰が復活したのか?
長い歴史の中で人々の信仰は、薄れてしまい、今と異なりかなり寂しい存在だったようです。しかも、豊臣秀吉の小田原征による忍城攻めの影響で社殿を焼失した後は、石祠がひっそりと残っていただけとか。
その後、寛文十一(1671)年に社殿を復活させていますが、忍城攻めは、天正十八(1590)年ですから、再建された寛文十一(1671)年までの間に約80年近い年月を要しています。
「埼玉の神社」によれば長らく神職が途絶えていた高城神社でしたが、寛文十一(1671)年に小松権左衛門が神職に就きます。その小松氏が神社運営の基盤を安定させる為、境内の湧水で諸病を治すと言う伝承を広め、式内社故のご神徳であると広めたのでは、無いかと推察しています。
それが当時の忍藩主の耳へ届く所となり再建する運びなったと言うのが何となく伝わる筋書きのようです。
・阿部家との繋がり?
確かに小松氏が伝承を広めたと言うのは、何となく分かります。式内社である古社となれば多くの人の信仰を集められるでしょう。
それに高城神社の前は、中仙道が通っており当時から人の行き交いが多い地域です。それだけのご神徳がある古社となれば行き交う人を通じて、噂が噂を呼ぶ状態になるはずです。
しかし、本当に小松氏広めた噂がお殿様の所に行き届いたからなのでしょうか?
「高城神社縁起」によると初めて湧水の話が出て来たのは、寛文十(1670)年です。寛文十(1670)年の時点で阿部忠秋が二の鳥居を建てています。つまり、その時点で湧水の話は、知られていたと言う事ですよね。
また、寛文年間に阿部忠秋が「マテハガシ」の種を巻いた事を記念とする石碑もあります。
↓こちらの石碑にです。
一説には、お殿様が古社の取り調べにより式内社である事を知ったと言う説もあります。
個人的には、小松氏が広めた噂が殿様の耳に届いたと言うより、先に殿様が目を付けたと考える方が自然な気がします。二の鳥居も小松氏が就任する前に建てられています。
そもそも忍藩の中心地は、現在の行田市で、熊谷の隣町であり、少し距離があります。簡単にお殿様に噂が届く程、近くに居る訳でもありません。
また、小松氏が神職に就いた理由は、不明ですが、石祠しか無い人々に忘れられた神社に急に神職を呼ぶと言うのは、不自然です。むしろ、式内社であり、神徳のある神社を盛り上げる為に神職を呼んだと言う方が自然でしょう。すると誰かがその噂を作ったと言う事ですね。
その後、阿部家は、転封されるも高城神社を大切にし続けています。高城神社の宝物も阿部家所縁の物が多く、如何に阿部家との繋がりが強いか分かります。やっぱり、殿様が目を付けて式内社と言う噂を広めたのかな🤔
何となくその辺りが気になる所です。
まだまだ調査の余地がありそうですね。
神社の歴史は、奥深いですね。
ご一読頂きありがとうございます。
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