リベンジ夜更かしを止めて、朝活を再開したら焦りが減った
ここ1週間ほど、朝の5時台に起きて朝活時間をつくるようにしている。朝活としてやっているのはストレッチとジャーナリング、それに小説かnoteの執筆である。
うまくいけば(一歳の子どもがやたらと早く起きなければ)2時間ほど、うまくいかなくても1時間ほどは一人の時間を堪能できる。朝一だと読み書きにも集中しやすく、かなり満足度が高い。もっと早くこうするべきだった、と思う。
子どもを保育園に入れて仕事に本格復帰してからというもの、私の生活はずっと「夜の自由時間(2〜3h)」を目指して回っていた。現在一歳の子どもを寝かしつけるのが21時頃で、そこからの数時間だけが気ままに過ごせる時間だったからだ。
文章はいつもこの時間に書いていた。子どもが生まれて一年、あらゆることを子どもがそばにいる状態でこなせるように鍛錬を積んできたが、執筆への集中だけはひとりきりにならないとどうしたって不可能である。
だからもう、毎日必死だった。21時には万難を排して作業に集中できるよう、ありとあらゆる家事や育児の雑用を朝のうちにリストアップし、確実に夜までに潰すのである。
これ自体は、そこそこうまく行っていた。が、肝心の21時以降の過ごし方の質をなかなか上げられなかった。うまく作業に集中できないか、一度集中すると過集中状態になって今度は止められなくなる。
まあ、こうなるのも当然である。そもそも子どもを寝かしつけて机にたどり着いたときにはもう、ろくに体力が残っていないのだ。日中の仕事と家事と育児ですべてを使い果たし、ほぼ出涸らし状態になっている。疲れていると集中するまでの時間が長くなり、自然と寝る時間も後ろ倒しになってしまう。
12時や1時に寝て、夜泣きで何度も起こされつつ、朝の6時台にはまた活動を開始するという日々が続いた。寝不足だと日中の生産性も下がり、夜になると焦りと不満足感からまた作業時間が伸び……。
無駄である。完全にリベンジ夜更かしの悪循環だ。わかっちゃいたが、なかなか抜け出せなかった。子どもの夜泣きで散々起こされてきたこの一年を経て、今更爽やかに早寝早起きする生活に戻せる気もしなかった。
でも先週の日曜日、「これはもう嫌だなー」としみじみ思ったのだ。
「今は子どもが小さいから」と言えば、周りの人は皆「それは大変な時期だからあまり無理しない方がいい」と言ってくれる。私もそこに対して必要以上に反抗しようとは思わない。実際大変だし、無理はしない方がいい。子育ては今後もまだまだ続くからである。
しかし、「子どもがいるんだからしょうがない」と自分に言い続けるだけの生活もやっぱり嫌なのだった。別に一日4時間も5時間も自由にやろうと思っているわけじゃない。1〜2時間、しっかり自分のやりたいことに向き合えればそれでいいのだ。そのくらいの時間は作れるはずだ。
それを作るためにはもう早起きしかない。それもわかっていた。起き抜けで体力があるうちに、一番やりたいことをやるしかない。
たまたま読んだ本に、「一日一時間だけを費やして書かれた傑作もある」という一文が出てきたことにも奮起させられた。そうだ、今の私にとってはそういう1時間をつくりだすことの方が、長時間の自由時間を定期的に確保するより大事なはずだ。
そこで日曜日の夜、「うお〜〜〜夜更かしして日中の損を取り戻したい!!!」と猛り狂う脳みそをなだめながら、私は子どもと一緒に21時のタイミングで寝室に入った。頭が興奮してなかなか寝付けなかったが、22時には寝て、朝の5時には目を覚ますことができた。ちなみに目覚ましなどはかけなくても自然と起きられた。
あ、意外といけるな……。
目を覚ました瞬間、そう思った。
ゆっくり顔を洗い、ストレッチをして、紅茶を淹れた。リビングのテーブルでジャーナリングをし、そのままPCを開いて書き物をした。
しみじみと充実感があった。子どもが起きてくるまで、時間にしてせいぜい1時間半ほどだったが、それよりももっと長く自由を堪能したかのようだった。
時間感覚というのは本当に不思議だ。焦っているときの3時間より、落ち着いているときの30分の方がゆっくりと濃密に感じられることはままある。
朝なら、夜のように焦らなくていい。体力がちゃんとある状態だから作業も捗る。前向きに考えられる。そうだ、どちらかというと朝方の私にとって、朝とはこういう時間なのだった。
気分が良かったから、そこから5日間連続で同じことを続けた。毎日同じような充実感があった。こうなると、なぜわざわざ損をしてまで夜更かししていたのかの方がわからなくなってくる。少なくとも今の私は、今後も極力早起きする気でいっぱいである。
もっとも、これを続けることにも執着はしないでおこうと思っている。
子どもが病気をしたり、私がそれに感染したりしたらあっという間に崩壊する程度のルーティンだし、どうにもならないことはそれ以外の理由でもいくらでもある。乳幼児のいる生活は儚い。自分のペースを頑なに守ろうなどとしてはいけない。サーフィンのように波に乗りながら、微調整を繰り返すしかないのである。
かくいうこの記事も、実は夜に書いている。今日は休日だが、美容院に行くタイミングが今日しかなく、日中が育児と外出で埋まってしまったからだ。こういうこともある。まだ22時になったばかりだから、このあとすぐ寝れば明日も早起きはできるだろう。
ともあれ、この秋は朝活で自分を立て直すことに一旦注力してみたい。