給料より大切？関東・関西で異なる『働く価値観』の決定的な違い２選
あなたにとって、「働きがいのある職場」とはなんですか？
人材開発や人事コンサルティング支援を行うNEWONEは、20～40代の会社員533人を対象に実施した「仕事・職場に関するアンケート」を行いました。
その結果、「働きがいのある職場」ついての意識が、関西と関東で異なること判明しました。
今回は、関西人と関東人の「働きがいのある職場」に関する意識の違いをご紹介します！もしかしたら、あなたの価値観は自分が住む地域の価値観と違うのかもしれませんよ？
「楽さ」か、ワークライフバランスか
アンケートの結果によると、関東と関西では働く上で重視するポイントが次のように異なっています。
特に顕著な違いが見られたのは次の項目です。
✅関東：ワークライフバランスを重視（51%）
✅関西：「楽である」ことを重視（31%）
関東ではワークライフバランスが51%で1位となりましたが、関西では34%にとどまりました。全国平均は48%ですので、関西ではワークライフバランスはあまり重視されていません。
代わりに関西で突出していたのが「何よりも楽であること」(31%)でした。この楽さというのは、仕事の簡便さ、低ストレス、短時間勤務、通勤の便利さという意味での楽さです。
その点は関東（21%）と比べて10ポイントも高い結果となっています。関東の方が通勤が大変なので、逆かと思っていました。個人的には意外な発見です。
「達成感」か、「仲間と共に」か
以下は、「働きがいが上がる要因のトップ10」です。よく見ると、ここにも関東と関西の意識の違いが読み取れます。
関東と関西では、それぞれ次のことを最重要にしています。
✅関東：仕事での達成感
✅関西：仲間とともに価値を創造すること
関東では「仕事をするなかで達成感を得ている」が1位でしたが、関西のトップは「これからも自職場の仲間とともに価値を生み出していきたい」でした。
関西では仕事面で真似をしたいロールモデルが周りにいる、互いの意見を尊重しあう風土があるなど、職場の協調的な人間関係を重視する要素が目立ちます。しかし、それらは関東のトップ10にはそれらが見られません。
みきおなりの考察
うまく折り合いをつけよう
誤解してはいけないのは、この調査結果が関東関西のどちらの方が意識が高いか低いかを表すものではないということ。ケンミンショーみたいな話をしたい訳ではありません。
関西がちょっとヌルいんじゃない？みたいな印象を受けるかもですが、働くうえで個人のキャリアや成長を重視する割合は、関東よりも関西のほうが多く、全国平均よりも高いです。
働きがいが上がる要因でも、関東で1位だった達成感は関西でも2位に入っており、仕事や自身の成長を大切に考えていることに大きな違いはありません。
関東で重視されるワークライフバランスを保つためには、定時に帰る、有給をきっちり取るなど、自分の時間を作るためにむしろ頑張らないといけません。
それによって社内の人間関係がギクシャクするくらいなら、関西風に固いことを言わず仲間と折り合いをつけながら「楽」に仕事をするほうが良いと思いません？
仕事選びや採用の参考にしよう
たとえば、もしあなたが個人でバリバリ成果を出すことより、チームで人間関係を大事にしながら働きたいと思っているなら、関西で就職した方が良いかもしれません。当然、その逆も然りです。
逆に会社側も多くの候補者を集めたいなら、「うちは個人でゴリゴリに活躍し、成果を出せますよ！」「うちの会社は社内の人間関係を大事しながら、チームで社会に貢献します。」等、その地域に特化したイメージを売りにする方が効率的かもしれませんね。
まとめ
孫氏の有名な言葉に次のようなものがあります。
天を知り、地を知れば、すなわち勝、窮まらず
兵法を知るものは、敵味方の状況や地形のことをよく理解した上で行動するので、兵を動かして迷いがなく、戦って苦しむことはない。だから、敵情を知り、味方の状況も知っていれば勝利は難しくない。「天候と地形を知っていれば、勝ったも同然だ」という意味です。
「天候と地形」はビジネスに置き換えると「環境」です。自分の向き不向きや、その会社が置かれている環境を知っておくことで、良い結果を出すことができます。
この調査結果は、「自分はどこで働いた方が幸せになれるのか」という自分が戦う環境を知るヒントとなるでしょう。
ぜひ、職選びや採用方針の一助として参考にしてみてはいかがでしょうか？
皆様が自分にとってのベストな働き方を見出せるよう、心より願っています！最後までご覧いただきまして、ありがとうございました！