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劇場版 名探偵コナン「緋色の弾丸」
子どもが楽しみにしていたので一緒に観に行きました。本来は2020年公開予定でしたがコロナで延期になっています。
最初、自分はあまり乗り気ではありませんでしたね。
しかし!
かなり堪能しました。
ストーリーは複雑ではありません。名古屋から出発した真空超電導リニアが東京に着くまでがメインです。
東京オリンピックを意識したWSG(ワールドスポーツゲームス)とかリニアモーターカーとか最新の世相をうまく取り入れています。
探偵小説には必ず伏線がありますね。その伏線をうまく目立たないようにさりげなく置くのが作者の腕の見せ所です。
Sometimes he drives to work.
という英文を「時々彼は車で仕事に行く」
と訳するのではなく、「彼は車で仕事に行くこともある」と訳するような。
逆を言えばその違和感に気づいたら解明できたようなもの。
序盤にその違和感を感じたので犯人は見当がつきました。
狙撃の名手、赤井秀一が新名古屋駅の線路に立ち、犯人を狙撃するのですが、真空超電導リニアの最高速度は1000キロ。そして距離はなんと100Km。トンネル内は真空で空気抵抗は受けないといってもライフルスコープの射程距離の上限が3キロほどと言われてますから、ゴルゴ13でも無理でしょう、きっと。
でも、このシーンが一番感動しました。
犯人を殺傷するのではなく、肩を貫通させるためにFBI元長官が身を挺して犯人を誘導するのですが、ここも緊迫感のある手に汗握るシーンでした。
電導なので影響を受けない特別仕様の銀の弾丸を撃ちます。それならタイトルは「銀色の弾丸」でいいんじゃないかと思ったのですが、たぶん今回の映画は赤井一族が主役なので赤と緋色を掛けているのでしょうか。
犯人がMRIのクエンチを起こし、ヘリウムを発生させるのですが、コナンがクエンチって何だ?と聞くので灰原哀が「さすがの探偵さんも知らないようだから教えてあげる」と言って説明します。この場面を観たときにコナンが知らないという場面を入れるのは珍しいと思っていたのですが、クエンチという言葉を不自然ではなく観客に説明するためなんでしょうね。
真犯人がわかった後もハラハラは続きます。
そしてどんでん返し。
FBIの司法取引の是非についても踏み込んでいます。
赤井家の関係はあらかじめ予習していないとわからないでしょう。漫画のコナンは57巻までしか読んでないので梅田から歩いて帰るときに子どもを質問責めにしました。
自分としては京極真が出ないのが残念でしたがエンディング曲、東京事変の「永遠の不在証明」の事件を示唆する歌詞もよかったです。