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DESIGNART研究所 Day6 日本の美意識で世界初に挑む

DESIGNART研究所。計8回のプログラムの6回目(8/24)です。

代表取締役社長

元禄元年(1688年)より織物業を営む西陣織の老舗、細尾家に生まれる。大学卒業後、音楽活動、大手ジュエリーメーカーでの勤務を経て2008年、細尾に入社。西陣織の技術・素材をベースにしたテキスタイルを海外に向けて展開。ディオール、シャネル、エルメスの店舗やザ・リッツ・カールトンなどの5つ星ホテルに供給するなど、唯一無二のアートテキスタイルとして、世界のトップメゾンから高い支持を受けている。2016年、マサチューセッツ工科大学メディアラボ ディレクターズフェローに就任。2021年、著書「日本の美意識で世界初に挑む」をダイヤモンド社より上梓。

午前に細尾さんの講義で、午後にお題を元にしたワークショップ。

事前課題
ワークショップ課題になる「和紙、漆、染色、ガラス、木工、金工」を自分なりに調べてきてください。
また先進的な取り組みをしてグローバルに拡がっている事例も集めてきてください。

参考図書

講義
細尾さんの西陣織が、どうやってグローバルブランドに受け入れられていったのか。

メゾン・エ・オブジェなどの海外展示会で、当初は西陣織の特長を活かして、和柄を使ったりクッションなどのプロダクトを中心に出していたそうなのですが、ニッチな市場だったらしく広がらず。

その後、

和柄→コンテンポラリーアート
プロダクト→素材、技術 

に発想を転換し、西陣織の織幅をHumanスケールの32cm→150cmにしたことなどから、大きく市場が広がったそうです。

①インテリア 
②ファッション 
③アート分野
へと多分野への応用がすごいです・・!

他にも、リサーチプロジェクトや事例を多数ご紹介いただきました。

リサーチプロジェクトの数々

中でもクラゲのDNAを蚕に組み替えて、蛍光タンパク質にしたものや、

日本古来のニホンムラサキの栽培を始め、その染色を使ったインスタレーション、

一方向側からしか透けて見えないタペストリー、


2025年の大阪万博でパビリオンの外壁に使われる・・!
などが印象に残りました。このパビリオン見にいきたいです。

従来の織物の幅は、着物の寸法に合わせ32㎝が標準だが、細尾では内装材など着物以外の需要に向けて世界標準の150㎝幅の織機を開発していた。この織機と3Dマッピングを使いながら、外装に対応した立体的な織物をつくり上げた。また、耐久性を担保するためポリエステルの糸に独自の撚りをかけ、皮膜構造のパイオニア企業<太陽工業>と共に、雨風に耐えられるよう表面にコーティングを施した西陣織の外装材を開発した。表面をコーティングした時に光沢が出過ぎて柄が単にプリントされたように見てしまう恐れがあったため、西陣織の風合いが感じられるようにする工夫も試みた。これで、パビリオンの外観=最新技術を取り入れた伝統的な西陣織、内部空間=未来都市を支える人工光合成やウェルネススマートハウスといった先端技術の展示、と、過去・現在・未来が融合し、過去から脈々と続いてきた「いのち」が循環と輪廻、進歩を繰り返して洗練され磨かれていくことが表現されるに至った。

伝統的な「西陣織」を外装に使った万博パビリオン 記事


ワークショップ

「伝統工芸を世界にインパクトを与えるブランドにする戦略は?」
日本が世界に誇れる伝統工芸をプロデュースして、世界にインパクトを与えるブランドにする戦略を検討してもらいます。日本の伝統工芸からルイヴィトン、エルメスのような世界規模のブランドをどうすれば排出できるのか?
その排出するための戦略(ストーリー、思想、哲学、資金調達、マーケティング、言語など)をチーム内で導き出してください。

の課題の元、私たちのチームは「金工」をテーマに各種考えました。

伝統工芸、および日本のポテンシャルについて改めて考えるいい機会でした!


最後までお読みいただき、ありがとうございます!スキ💛コメント、とても嬉しいです💛