#リハビリ
16 訪問リハビリの日常【押してダメなら引いてみろ】
80代の男性、小西さん(仮名)の家に伺いました。
私は「こんにちは、リハビリに伺いました。」と挨拶をすると、
小西さんはいつも通り「また来たの、帰って。バイバイ。」と言い、「リハビリなんてやりたない。」と言います。訪問リハビリは毎回その会話から始まります。
小西さんはリハビリなんてやりたくないのです。
しかし、ずっと家におり、動くことが嫌い。家事は全て妻任せで、外出もしない。いつもテレビの番をして
12 訪問リハビリの日常【いくつになっても】
90代の方のお話です。この方はある病気で寝たきりになってしまい、ベッド上での生活を送っていました。数年前から訪問リハビリを導入していましたが、もともとの持病が悪化したり、改善したりを繰り返していました。そのため、訪問リハビリでも身体機能や日常生活動作(ADL)の改善はなかなか難しい状態でした。
しかし、2年かけて、伝い歩きでですが、歩けるようになるまで回復しました!!この方は「歩けなければ生きて
10 訪問リハビリの日常【言葉の力】
10年ほど前に50代で脳梗塞を発症し重度の右片麻痺になってしまった利用者様。でも利用者様はいつも前向き、「リハビリをして、もっともっと動けるようになるの。」といつも意欲的にリハビリに取り組まれています。運動メインのデイサービスにも通い、訪問リハビリも頑張っています。利き手の右手が使えず、自宅内を車椅子で移動しながら、なるべく家事もやれる範囲で自分でやっています。今のは、歩いて自宅の中を移動できる
もっとみる09 訪問リハビリの日常【グリーフケア】
訪問リハビリは、基本的に1人で利用者さんのお宅に伺います。でも今日は違います。訪問診療の医師、訪問看護師、そして訪問リハビリスタッフの私の3人で、利用者さんのお宅に伺いました。いや、元利用者様と言った方が正しいかもしれません。先日亡くなった利用者様のご家族のグリーフケアに伺ったのです。
玄関のチャイム鳴らすと旦那様が迎え入れてくれました。「今日は忙しい中、家内のためにありがとうございます。」
04 訪問リハビリの日常【卒業】
「目標だった自宅の階段も自分で登れるようになったし、そろそろリハビリを卒業しようかな。」リハビリを始めて半年後に、その方は私にそう伝えました。
その方は肺炎で入院している間に体力が低下してしまいました。自宅は団地の4階だったのですが、退院するときに自宅の階段を昇るのにかなり苦労したようです。階段を昇る際に家族に手伝ってもらいながら頑張って昇ったのですが、途中2回尻餅をついてしまい、自宅に入ったと