もう10年近く昔になるが
谷川俊太郎先生のこの詩を
仲間の男性と舞踊作品にして
舞台の発表会でやったことがある
この詩と向き合い
考え動き続けていると
「きく」ことは「みる」ことより
柔らかいことなのかもと思う
包むように優しく
うかがうようにそっと
「みみをすます」
それは相手の存在を感じ
侵害することなく
共に居て
相手が発する微弱な信号を
受け取るというよりは
自らの身体の中で
共鳴させることで感じる
実は人と共に居るということは
いつだってそこから始まるのだと
私は親にではなく
我が子と仲間たちから
教わったのだった