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打者二巡 29-4
独立リーグには、驚かされる事ばかり。
先月いっぱいで現役引退を発表されたチームの勝ち頭、立野和明投手の”立野ロス”の喪心を引きずったまま重い足取りで球場に向かったが、結果的に観るべき盛り沢山の日本海リーグ第25回戦、試合内容だった。
先月初めて頭部危険球退場を目の当たりにしたばかりだが、今日も富山GRNサンダーバーズ先発の横井文哉投手が1回表打者二人目、石川ミリオンスターズ杉崎選手への初球で頭部危険球、トータル僅か7球での一発退場。
二番手和泉椋麻投手は当然準備が出来ておらず、緊急登板。
「さぁ、和泉。試合を作るぞ!」
と大きな声で声援を送ると、こちらに向かって帽子のツバを触り、小さく頷く。
結果4回を投げ、打者18人4安打2失点と充分過ぎる内容のスクランブルピッチング。
試合後、本人に訊くと
「全然準備出来ていませんでした。」
と苦笑い。
それでも素晴らしいピッチングだったと伝えると、お互い笑顔の握手になりました。
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試合前、たまたま右のサイドスロー杉山晴都投手と立ち話する機会があり、
「そろそろ6回か7回くらいで、登板したいですね。」
と言うと
「はい、もっと自分の実力を上げていけば、必ず登板出来ますから。」
と謙虚な答え。
そして6回表、本当にプロとして公式戦で初めて、マウンドに上がる。
まるで親戚の甥っ子が投げているような、心臓をバクバクと息を詰まらせながらピッチングを見守ると、1回打者3人奪三振1ときっちり仕事をする。
試合後、和泉投手と並んで立っていた彼と、ガッチリ握手。
「良かったですね。」
とそれしか言葉を絞り出す事しか出来なかったけれど、
「ありがとうございます。」
とお互いに笑顔を交わすだけで充分でした。
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試合は30安打29得点対7安打4得点と大勝。
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2リーグ制になってからのNPBの最大得点は、1950年の大洋ホエールズ対中日ドラゴンズ戦で、28-5で大洋ホエールズの勝ち。
プロなので当然コールドゲームは無いのだが、29対4のスコアを生観戦するなんて、果たして今後あるのだろうか。
1番佐野太陽選手は5打数4安打1打点。
3番松重恒輝選手は6打数5安打7打点。
4番三好辰弥選手は3ランHRを含む、7打数5安打8打点。
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5番墳下大輔選手は7打数4安打2打点。
8番瀧本選手は5打数3安打3打点。
特に7回裏、ツーアウトからの打者二巡、一挙10得点は一度火がついたら止まらないサンダーバーズ打線を象徴する攻め。
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スタンドもベンチもお祭り騒ぎで、最後も日渡柊太投手が雄叫びを上げながら打者3人を8球奪三振1で抑え。
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選手達は誰も彼もが破顔一笑、喜色満面。
やっぱり野球は幻惑、快感の百薬の長。
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