猫と留守番
お久しぶりでございます。
クレイです。
僕は今とても憂鬱な気分です。
何故ならば母さんにしばらくの間「おるすばん」を頼まれたから。
Rは少し前にペットホテルという所に連れて行かれました。
ああ・・僕はひとりぼっち。
はぁ〜・・僕は今日からこの家をただ一匹で守っていかねばならないのだ。
この責任の重さったら。
そして一番の問題は僕のごはん。
いつもは母さんが用意してくれるのだがしばらく居ないとなれば。。
わぁ〜〜ほんとにこれは死活問題だよ!
「その心配はご無用です!」
見慣れぬ箱の近くで何かの声が聞こえた。
「わたくしの名前は「じかんまもる」。
あなたのごはんであるカリカリはこの中に入っています。
然るべき時間になるまでわたくしが管理しておりますのでご安心下さい。」
おやおや、また変なのが出てきたよ。
僕はその小さな人間風のモノに問い掛けてみた。
「ねえ、ごはんが入っているなら早く出してくれない?」
「駄目でございます。
わたくしの目の黒いうちは絶対に時間どうりに開けさせていただいきます。」
その後も「じかんまもる」のおしゃべりは続いた。
やれ品質管理を問われるだの、クレーム対応だの株価が下がるだのよく分からないことをブツブツとつぶやいている。
・・・たぶんストレスが溜まっているんだろう。
長い一日が暮れていく頃、じかんまもるは背をピンと伸ばし手元の小さな時計(そういうものらしい)を見た。
そして誇らしげに小さな布を振り上げる。
「ハイ、時間でございます。」
グググという音と共に箱の蓋が上がってゆく。
ごはんだ!
カリカリを食べながら僕は思った。
たぶん彼はこの瞬間に全力を注いでいるのだ。
これって人間がよく言う生きがいというヤツかもしれないね。
年末年始の長い休みのおり、色々と予定があり忙しくしてました。
そんななか迎えた元旦に能登の地震があり、その被害の大きさに驚き絶句しました。寒い中の避難生活、ほんとに心が痛いです。
どうか皆様の平穏な生活が一日も早く訪れますように祈るばかりです。