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フラッシュバックが起きたら

 ふだんどおりに暮らしていて、ぼんやりとした瞬間、過去の嫌な思い出がよみがえる。あるいは、何気ない誰かの仕草を目にして、辛い思い出が重なって涙がこぼれそうになる。そんな経験をしている人はいませんか?私はこういうのにほぼ毎日、見舞われています。いわゆるフラッシュバックという現象ですが、決まって悪い出来事です。思い出された瞬間、憂鬱のどん底に引き落とされてしまいます。そうなると急に重力が二倍にも三倍にもかかったように体も心も重くなり、呼吸すら固形物を吸い込んでいるのではないかというぐらい、空気が喉に引っかかる感触を覚えます。
フラッシュバックは誰にでも起こります。ただしそれに対しての反応は人によって異なります。
「ああ、やだやだ。また思い出しちゃったよ」
と言ってさっと払いのけられる人ならば、フラッシュバックがどうしてそんなに悩ましい現象なのか理解できないでしょう。

ちまたでは、

気にしすぎ。
過去は過去。
考えたって変えられないのだからしようがない。
さっさと忘れろ。

なんてアドバイスが飛び交っていますが、HSPの人間にとってこれほど頼りにならない助言はありません。
なんと言っても、本人は思い出したくもない!「思い出」に、逃れたいのに逃れられず、苦しんでいるのですから。

フラッシュバックは本人が好んで引き出しているわけではありません。

できることなら一生思い出したくない!

すっかり跡形もなく消え去って欲しい

記憶ばかりです。

だからそういう記憶がよみがえったとき、「フラッシュバックに襲われた」という表現を使うのです。

不意を突いて襲ってくるフラッシュバックは、完全な記憶喪失にでもならない限り、防ぎようがありません。

しかし、

襲われた後に憂鬱な時間を短くする方法はあります。

まず、フラッシュバックが起きたら、

頭の中に小箱があるのを想像します。

そこへ急いでよみがえった嫌な記憶をぶち込むのをイメージします。そして、ぎゅうぎゅうと押し込めて蓋をする。

ゴミだとイメージするのです。

かなりぞんざいに扱っていると想像したほうが効果的です。
 

何度も同じ情景が浮かぶならば、

そのたびに箱へぶち込む。

あえてぞんざいさを勧めているのは、HSPがふだんは激高したり、激情的な行動にでたりできないからです。だから想像の中ではあえて手荒な行動を想像してストレス発散させるのです。そして蓋をして目に見えないようにする。

しかし、これでもまだ手ぬるい感じがします。

そこでもうひとつおすすめの方法があるのですが、それは、後半にお話しましょう。

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