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ガラパゴスゾウガメ 2022
「Galápago」は、スペイン語で「亀」を意味しています。 つまり、「ガラパゴス諸島」とは、「亀たちの島」🐢🐢🐢って意味なのです。 その名のとおり、ガラパゴスにはゾウガメが生息していますが、近年までその個体数は減る一方で、絶滅危惧種に指定されています。 そこでガラパゴス諸島にはゾウガメの保護施設が創られ、卵の採取、孵卵、幼亀の育成、餌の取り方を教え、自然に返す、という計画が成されています。 その甲斐あって、今では徐々にガラパゴスゾウガメの個体数は増えています。 しかし私は、その話を聞いて思わず、首をひねりました。 「それって本当にいいことなのかな?」 人間は、地球上から絶滅しようとする動植物をみつけると、種を残そうと躍起になる。 多額の資金と人材を投じ、365日24時間体制でたった一個の卵が孵り生育するのを見守ることに感動さえ覚えます。 けれども、それは本当に自然を守る行為なのでしょうか? ダーウィンはかつて、このガラパゴスで環境に応じて変化した種のみが生き残ることを発見しました。 それは逆に環境に適応できないものは生存できないことを意味しています。 自然は全ての種に寛大なわけではありません。適合できないものは絶える、それが摂理なのです。 にも関わらず、人間が手を差し伸べて特定の種を絶やさないようにする、というのは自然に反する行為ではないのでしょうか? ゾウガメは確かに貴重な存在かもしれませんが、彼らが増えることによって引き起こされる弊害は考えなくてよいのでしょうか。それとも人間は未来永劫、彼らを完璧にコントロールしていけるのでしょうか。 消えゆくものに同情を寄せ、救いたい衝動に駆られるのもまた、自然の成り行きかもしれませんが、そこで人間が種の増減を操作することは、ひょっとするとただの驕りで、自然保護ではなく、自然の秩序を乱す行為なのではないかと、疑問に思えてならないのです。