老人ホームの介護職ってどんな仕事?~みんなが知らないカイゴの世界①~
普段は介護職をしているオノデラが、お年寄りと関わる中で感じたことを書いているカイゴノート。
これから何回かは、介護の仕事をする前の自分がよくわかっていなかったことや、介護の仕事に触れたことがない人が持つギモンについて書いていこうと思います。
第一回のテーマは、
老人ホームの介護職ってどんな仕事?
一言で介護職と言っても、実は色々な業種があって、仕事の内容は千差万別。その中で、オノデラはどんな仕事をしているのかご紹介します!
特別養護老人ホームってどんなところ?
オノデラは、特別養護老人ホーム(以下特養)で現場の介護職員として働いています。
特別養護老人ホームは、
生活にサポートが必要な(主に)お年寄りのためのシェアハウス
みたいな作りになっている施設です。
例えば私の職場なら、10個の個室の真ん中にリビングがあり、共用のお風呂とトイレがついています。
そこに介護職員が24時間体制で常駐しており、生活のサポートを受けながら暮らすことができます。
どんな人が住んでるの?
特別養護老人ホームに入居する人には、主に二つのパターンがあります。
①65歳以上で要介護3以上の方
②特定疾病が認められた要介護3以上の40~64歳の方
なので、入居している方は下は40代、上は100歳オーバーの方も!
おばあちゃんと孫ほどの年齢差がある人が一緒に暮らしている施設です。
ここで言う要介護3以上というのは、5段階ある要介護度の中で3番目の区分。この判定を受けるためには「自分で日常生活を送るのが難しい」というのが一つの目安になってきます。
「日常生活を送るのが難しい」って?
「日常生活を送るのが難しいってどんな状態?」と考えると、
水道光熱費の支払いとか、お金の管理が難しい
料理などの手順が分からなくなったり、忘れてしまう
など、「自分で生活を営むことができない」という状況が想像されるかと思います。
ですが、要介護3以上というのは、自分で生活を営むことができない、という状態ではなく、食べること・トイレに行くこと・移動することなどの日常生活に関わる動作が一人では難しい、という状態が目安になってきます。
そんなことってある…?それは寝たきりとかじゃなくて…?って思われるかもしれません。
しかし、特養に住んでいる方の多くは、いわゆる寝たきりではありません。
じゃあどんな状態なのかと言うと、例えば身体面で言えば
車いすを使っているけど自分で車いすを動かすことができない
脚力の問題でベッドから車いすに自分で移動できない
横になった姿勢から自分で体を起こすのが難しい
認識面で言うと、
自分が今どこにいるのか分からず、説明しても数分で忘れてしまう
トイレに行っても、どうしたら用を足せるのかわからない
目の前にあるものが食べられるものかどうかわからない
などの項目のうち、一つ以上にあてはまっている人が暮らしているという施設です。
そんな方たちの日常生活を24時間体制で支えていくのが、特養の介護職の仕事です。
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今回はオノデラはどんな仕事をしているの?というテーマで書いてみました。
次回のテーマは「やっぱり介護って3Kなんじゃない?」
きつい・汚い・危険の頭文字をとった言葉である3K。
介護業界は3K労働と言われることもありますが、実際働いてみてどう思うか?について書いてみたいと思います。
次回もお楽しみに!