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始まりの種|女の哲学

  天国に行きませんか?
  なぜ死ぬまで待つのですか?

  ひとつの国は
  今此処で待っているというのに。
 
  あなたに出会って
  地上の天国の門をみつけた。
 
  あなたとふたりなら
  この門をくぐれる。
 
  それはとても簡単なこと。
  ただ愛せばいいのだから。
  あなたを。
 
  二人の出会いは錬金術。
 
  全く別の方向から
  バラバラの乗り物でやってきた
  二人がすれ違ったのは
  天国の門前の庭。

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  ケシの花が咲き乱れ
  果実が蜜を滴らせ
 
  甘い雫の一滴に
  銀河の色が輝いた
 
  お互いを見つけたしまった
  ふたりは
  やがて
  ひとつになった
 
  激しい奔流が
  溶け合った
  ひとつの海は知っていた。

  天国の門は
  心の幻想

  天国の門は
  崩れ落ちた
 
  ひとつの二人はやすやすと 
  天国の甘露を飲み干して
 
  甘く広がる芳香に
   我を失い
 
  名前も忘れ
 
  無空の中を
 
  漂い消える

  ひとつのまま
 
  始まりの
 
  種が
 
  生まれたこともしらず


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(Photo: ©MikaRin)


心が安らぎマインドを浄化する音です。


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美加りん 詩人
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