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ワカメwarawara|トランス・ソウル

心がちょっと疲れて、海を見に行った。

たまたま座った目の前の岩場にはワカメが群生していた。 最初は水面に浮かぶ人の頭のように見えて、こんな日にスキューバの練習をしているのかと思った。

よく見ると、波が凪いでいる時に浮かんでるワカメの先端だった。黒く光る感じが黒いスキンスーツと似ていたのだ。 

大きな波が来たら、飲み込まれ、波が去ると、頭を出す。
どんな波にも飲み込まれ、一緒にゆらゆらしている。

ただそれだけ。
ただ、それだけなんだよ、ワカメって。

大波が来ると、波の高さの分まで思いっきり伸びる。
そして波にのまれて、もみくちゃにされる。

その刺激でどんどん育っていくのかな。

波の中にワカメの影が並んで見える。
まるで一斉に燃え立つ黒い炎のように。
まるで子供たちが手を繋いで天に向かって背伸びするように。

都会にいると忘れてしまうけれど
こんな風に自然に負け切って生きるって幸せそうだ。


  運命に
  どんなに逆らおうとしても
  文句を言っても
  無駄な事。
  warawarawarawara

  
  命は強大で、大自然ははるかに巨大。
  そのなかで幸せに生きるには
  笑って笑って流していって
  warawarawarawara

  
  それだけでいいんじゃないか?
  だってワカメは楽しそうだもの
  ワラワラと。

ワカメみたいな


(photo: ©MikaRin)








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