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2023年1-4月に出会った42冊の中の、わたし的ベスト10

いつもよりたくさん本を読むことができた2023年1-4月、せっかくなので、特に良かった10冊のハイライトをつくってみようと思いたち、この記事を書いている。

ぶっちぎりの1位&2位

アイルランドの作家・サリールーニーさんの2作が、もうどう考えてもベスト2。紀伊國屋書店をブラブラしていた時に「著者を一躍文学界のスターにさせた小説」みたいな紹介と共にこの本たちを見つけて、気になってどちらもすぐ読んだ私にありがとうと言いたい!

画像はこちらのnoteから拝借しました

ワードチョイスも、登場人物たちの関係性も会話も、全てに胸がギュッとなって、という久しぶりの読書体験。また読み返したい。


ついに読めた!

『アミ小さな宇宙人』は、2020年末から地元の図書館で予約して、ずーっと待っていた作品。ペドゥリートとアミの会話から、改めて大事にしたいことを考えさせられた。

「じゃ、考えるということのほかに、なにがあるの?」

「知覚することだよ。見えるもの、聞こえるものに、よろこびを感じること、手で触れること、自覚して呼吸すること、嗅ぐこと、味覚を味わうこと、たったいまの現在を満喫することだよ。きみはいま、この瞬間、幸せかい?」

『アミ小さな宇宙人』より

※絶版になっているため、購入しようとするとめちゃくちゃ高いので注意(そのため私は図書館で2年強待った)。


心が揺さぶられた

上下巻ともに読了。まさにタイトルの通り、第二次世界大戦前〜の日系人家族の物語。昨年アメリカに渡航した際の記憶も蘇りながら、時代の中で荒波に揉まれた日系人のストーリーに心が揺さぶられた。


このタイミングで読めてよかった

私が読んできたフェミニズムの本は日本・韓国・アメリカ・イギリスあたりのものが多かったので、ロシアのフェミニズムの本を初めて読んだ。

「ウクライナ侵攻前夜に書かれた、フェミニスト誕生小説」とも紹介されるこの本では、ロシアの公的機関で働く「女の子たち」の日々が詩的な表現もまじえながら表現される。


ひたすらかわいかった

book and bed tokyo 心斎橋店に宿泊したときに見つけて夜中に読んで、めちゃくちゃ癒された本。パディントンがロンドンの観光名所を案内してくれている本で、ひたすらにかわいい。パディントンとのロンドン旅行気分を味わうには最適👍


感銘を受けた

上司が読んでいて、気になって読んだ本。ブルネロクチネリの経営思想を、彼の回顧録を通して知ることができる。一つひとつの言葉が、ずっしりと伝わってくるような感覚を覚える本だった。

モンテーニュは「良い本とは難解な概念を平易な言葉で書き表したものである」と言っています。どんなに優れた作品も、そこに書かれていることは真実の一部でしかなく、すべての真実を伝えるものではありません。それでも私たちには本が必要です。本は、自分と自分以外の人間の命の声を聴き、理解し、人間の魂に触れる手段であるという点で、かけがえのない価値を持っているからです。

あなたの具体的な夢や願いを制限することは正しくありません。誰かが、その計画は無謀だ、もっと堅実に段階を踏んで実行すべきだ、あるいは、それを実行するのは今ではない、と言うのであれば、そんな人々に耳を傾けないようにしてください。彼らはあなたが飛び立つことを妨げようとしているのです。

どちらも『人間主義的経営』より


こんな人におすすめしたい!シリーズ

①『存在しない女たち』が好きな人
もう少し行動経済学に寄った内容だけれど、きっとこの本も好きなはず。


②数学の問題を解くのが好きか、逆に数学に苦手意識のある人へ

母校であるICU高校の数学科が、ついにそのユニークな数学の入試問題について本を出した!数学が苦手な私でも久しぶりに問題を解いて楽しかったし、対談も良かった。


③言語学や社会言語学、認知科学に関心のある人へ
言語はジェスチャーゲームのようなものなのでは?という著者らの指摘。大学で一緒に社会言語学の授業も取っていた先輩とペア読書をして、めちゃくちゃ深まって良かった。1人で読むにはやや重めなので、ペア読書形式で読むのはおすすめかも。


以上、2023年1-4月に読んだ42冊の中の、わたし的ベスト10でした。気になる本が少しでもあれば幸いです💌

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