親の愛情不足なんてことは絶対にない、とあのとき伝えたかったので
なんだかふと思い出して。
これは投稿しておきたい、と一度入った布団を抜け出しPCを開く。
これまで、いろいろな状況の保護者の方のお話を聞く機会があった。
多いのは、お子さんが学校などの機関で問題を起こしていて、
それについて悩んでいる保護者の方のお話。
そんな中、たまにお母さん方から聞こえてきた言葉。
「先生に、お母さんの愛情不足が原因だと言われたんです。」
うーん。
あの、
絶対に
絶対にそんなことないです。
絶対に!!!
そう言われて、
「そんな…それは辛かったですね」
と返してしまったこともあるけど(自分のバカ…!!)
何より先に、そんなことはないと否定したい。
そもそも。
学校なり、療育機関なり、どこの方に言われたかは様々だとしても。
その子のことについて第三者と一緒に向き合おうとしている時点で、
愛情に溢れているじゃないですか。
そうじゃなかったら向き合おうとしません。
そんな言葉を投げかけられる環境に身を置こうとすらしません。
相談しに来ませんし、
ネットで検索したりもしません。
悩みません。
愛情に溢れているからこそ、
お子さんのことを思って、
専門の人たちと協力して、
より良くしていこうと思っている。
不足どころか溢れていると思います。
なんでそんな言葉が生まれてしまうかというと、
私の推測ですが、
まだ誰もどうしたらいいかわかっていないから。
まずできることとして、家庭での関わりの変化というのを提案してしまうのかもしれない。
でも、学校で起こっている問題は学校の問題だし。
家庭でできることももちろんあるかもしれないけど、
それを一緒に考えていけるのが一番いい。
ちょっとしたコツとか、
ヒントとかはあるかもしれない。
すでにある愛情をより伝えていく、
そんな方法はあるかもしれないけど。
愛情不足なんて言葉で終わらせるのは絶対に違う。
大丈夫、その愛情はお子さんに伝わっています。
言った側を擁護するつもりはないけど、
気持ちを推測するなら
改善策がわからないのだと思う。
エンパワーしてくれる機関と繋がれるといいなと
勝手ながら思う。
もちろん学校全体を否定するつもりもなく。
寄り添った素晴らしい対応のところもたくさんあったし、むしろそういった考えが広がればいいと思う。
そして、矛盾するようだけど
悲しいことに、
愛情がない親なんていない
とは今の自分は言い切れない。
そういうパターンもあるでしょう。
誰でも自分の子どもは可愛いとか
親は大切にするべきとか
そんなのは人によると思ってしまう派の人間。
親の愛情不足のせいでこうなった
と子どもが思っている場合もあるだろう。
子どもがそう感じているならそうかもしれない。
それは、実際に愛情があったかどうかは
他者は確認できないとして、
あったのならそれの示し方を知らなかった、
教えてくれる人がいなかった、
学ぼうとしなかった、
と、悲しいけれどなってしまう。
でも愛情の存在を完全に否定することはできない場合が多いという事実が大人になるにつれて自分でもわかってきて、それが悔しかったり切なかったりするものだ。
今回特に焦点を当てたかったのは、
少なくとも、子どもが抱えるいわゆる”問題行動”について、ちゃんと向き合って、話し合って、どうしたらいいんだろうって思っている現状がある場合。
その時点で、それは愛情だと思う。
それは子どもにも伝わってる。
他の大人に伝わっているかはわからないけど。
伝わらない人はどうしたって伝わらない。
悲しいけど。
伝えたい人にだけ伝わればいい。
(ちなみに、向き合えないけど愛情はある、というパターンについては私は正直まだ咀嚼できていない。あるのかもしれないけど、現時点ではわからない。それなりの大きな理由がある、とか、向き合った結果そうなってしまった、とか。人によるとしか言いようがないし、本人でさえ自覚しているかはわからない。他者が介入できる域を超えていると思ってしまう)
かくいう私も、
自身が不登校になったとき、
親が似たようなことを言われたらしい。
実際どうだったかなんて、
私が一番わかっている。
溢れるほどの愛情を
私は感じ、そして覚えている。
その頃は伝えられなかったけど。
誰になんと言われようと関係ない
なんて、
思えるときもあれば思えないときもある。
思えないときの方が自分は多いかもしれない。
だから、傷つく自分のことも責めなくていい。
そりゃあ頑張ってるのに否定されたら傷つく。
認めてもらえなかったら苦しい。
でも伝わる人にはちゃんと伝わってる。
伝わる必要がある人には届いている。
だから大丈夫。
昔、すぐに否定できなかった分まで、
ちょっと大袈裟かもしれないけど、
たくさんの愛情の存在を、
偉そうに聞こえてしまうかもしれないけれど、
何者でもない自分でよければ
認めていきたい。
だってそれは、
確実にそこにあるということが真実だから。
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