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ドラマチックの裏側にあるもの

ダメ恋3連チャンを書いたあとで、更に思い出してしまった、どうしょーもない恋。恋っていう価値もないお粗末なもの。
当時脚本を書いていたり、舞台をやってたりしてたので、ネガティブな感情を率先して感じにいったり、人生に波乱万丈を求めていた。
演じるためには色々な経験が必要だし、色々な感情の表現も学びたいし、
脚本のために、わざわざ面倒な恋愛をしたり、と自分からしょいこみに行っていた。今なら「ヤメテ!」と全力で止める。
要は、人生をドラマチックにしたかった。

望みは叶えられ、恋愛をすれば相手に彼女がいたり、なんかスッとうまくいかない。付き合うまではバシバシ誘いが来るのに、こっちの気持ちが傾き始めると、すぐに興味を失われる。付き合うようになれば都合のいい扱いをされる。はい、問題だらけで山あり谷あり。泣くし、怒るし、忙しい。

一度、友達だったヤツが、私が同棲を解消したタイミングでちょっかいを出してきたことがある。私は全然ソイツに恋愛感情を持ってなかったけど、
一人暮らしに戻って、寂しかったんだと思う。すぐに気持ちは傾いた。
チョロすぎる。本当に私はチョロかった!
最初は熱心だったソイツも、私のラインが段々と重みを増していくにつれ、そっけなくなっていき、返信が来なくなった。
そしてまた泣く。そんで別れ話。

別れるのは絶対に嫌!(身を切られるくらいに辛く、苦しいから)
だから、とりあえず、とりあえずでいいから、このままの状態でいて!
お願い!とすがる。大体このすがるパターンが崩壊フラグである。
そして会う約束の日、ラインしたら、「やっぱりもう会わない方がいいから、ポストに手紙を入れておきました」、と。
慌ててポストを見に行ったら、謝罪文と十万円が入っていた。
火に油を注ぐとはこのことか。

ブチ切れて、「家まで行って騒いでやる!(実家)」って言ったら話し合いに応じた(笑)。
本当に昔はヤバかった。こんな言動してるのに、幸せなんてくるはずがない。というかそもそも幸せを求めてないわ、昔の私(笑)。
なのに「なんで私は幸せになれないんだろう?」って本気で思っていた。
自分が何に幸せを感じるのかも知ろうとせず、
この世の法則(陰と陽など)も知らず、感情を自らかき乱していた私。

「もう本当に嫌になった」とまで言われた。言わせる私もスゴイ。
こんなに嫌われなくてもいいのにね。
「家にはいかないよ。公園で話す」とむかつく一言を放った。逆なでかよ。
公園に行った途端、なぜかソイツはスーツ姿で土下座した。
「ごめんなさい」
こんなシチュエーション、現実世界であるんだろうか?と目を疑った。
もう一刻も早く私との関係を絶ち、家に帰りたい一心だったんだろう。でもそうは問屋が卸さない。本気で謝ってるわけがない。
30分ほど「いかにオマエが情けないヤツか」を言いたい放題言って、手紙の中に入っていた十万円を土下座してるソイツの頭に投げつけた。
「もう絶対に私の人生に関わらないで」と捨て台詞と共に。

そして家に帰って大泣きし、もうソイツとは一切の縁を切るため、大好きな仲間のグループラインもあったけど、ライン自体を退会した。
そうしたら、自分の周りがシーンと静かになったのを覚えている。
あ、ラインだけでこんなに人との接点なくなるんだ、と。
世界から隔離されたような感覚。おお、一人ぼっち。

そしてどこかで俯瞰している自分もいた。
「私の人生、ちゃんとジェットコースターだわ」と。
オーダー通り、でこぼこ道、いばら道、急な坂、などなど。
ドラマには、ちゃんと落ちるゾーンと、上がるゾーンがある。
上がるためには一度落ちないといけない。
そしてその差を出すには、深く深く落ちないといけない。
そっか、私はこれをやっていたのか…って理解したのは数年後。

”ドラマチック”は、幸せ、安心、平和、愛だけでは成り立たない。
それらを際立たせる、対局にあるものが必要になる。
私はそれを受け入れる覚悟もないまま、人生にドラマチックを望んでいて、
葛藤ばかりのひとり芝居をしてた感じ。
だからそういう類のことを引き寄せていただけ。
全部自分で用意していたのかと思うと、笑っちゃうけど、恐ろしい。
当時は、体感も自分のイメージもすごくトゲトゲしていて、
周りには安心どころか圧やプレッシャーを感じさせてた気がする。

それでもね、あの時の自分は、やっぱり私の人生に必要だった。
あのトゲトゲ、クサクサがなければ、今の穏やかさや心地よさは感じられなかったから。どんな自分にも役目がある。
苦しみや悲しみに、自ら溺れにいっていた勇気ある自分よ、
「よくやったね~(笑)」
もうあんなモブ男は引き寄せないぞ💛

猫界では、わざわざドラマチックなんて求めません。
さすけはよく、腕を伸ばして寝ています💚
どんな格好も可愛い。どんな自分もOK!な猫さんはやっぱり素晴らしい。



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