うまくいかなすぎた恋 8話目

もう終わらせる！　このシリーズを！
３番君との関係での極めつけ。「ホテル代を払わされた」

私はそれまで、ホテル代を払わせる男はクズ。と思っていた。
この自分で作り上げたルール的なものに、私はものすごく苦しんだ。
何度か３番君と話し合いをするんだけど、なぜか３番君はその時に言わず、
帰ってからラインで「ここがモヤモヤした」「あれがなんだかんだ」
と言ってくるのである。

ここで私は内心ブチ切れていて、「じゃあ、あの時言えよ！」
って何度思ったかわからない。でもそれは封印する（笑）。
３番君は面と向かって何も言えない。だから話合えないし、いつも核心には迫らず、なんとなくその場で仲直り的な感じになって終わる。だけど帰ってから文句を言われる、みたいなことが続いた。

もー、今なら絶対こんなの選ばない。フラストレーションしかないから。
毎回帰ったあとにレシートみたいなラインを送って来て、ある日
「みかは俺といる時１円も払おうとしないよね？　それって俺との時間に１円の価値もないことだよね」って言われた。
初見、「えっ、そんな捉え方あるの！？」だった。
確かに私は恋愛本に縛られ、「女性にお金ださせたら愛してない証拠！」と自分で自分に刷り込んでいたので、デートの時は財布を出さなかった。
その代わり、うちに来るときはごはんも作ってもちろん材料費は自分持ち。
クリスマスなんて、チキンやケーキは全部私が買った。
だけど、３番君は手土産ひとつ持ってこなかった。
もちろん、プレゼントもなし。
前に言ってた。「誕生日とか、俺はいらない」と。これって、自分が相手にお返ししなきゃいけないからなんだろう。こいつの言動を鑑みて私はそういう結論に至った。楽しむこと、喜ぶことを放棄してるんだよね。

で、「一円も払わない＝俺に価値ない」という構図を出してきたので、
ド依存の私は、「そんなことないよ！　だったら次回は私がお金だすよ！」
と言ってしまったのである。トチ狂っている。
そしてその「次回」が来て、ホテルで支払いを済ませたあと、
「ね？　私もお金払えるでしょう？」とおかしなことを発し、自分の感情にはフタをして漬物石みたいなのを置いて封印。
３番君はというと、とてもイジワルな顔をしてニヤついたのである。
ああ、この人、こういうくだらんことで満足しちゃうんだなぁと本心で感じてしまったのを覚えている。

３番君は自分だけが金を払っていたのが嫌で、でもそれを私には言えず、だからうちにばかりきて、「お金を払わないで済む」ことをしていた。
（自分でもそう言ってた）
これを俯瞰すると、本当に「どっちもどっち」である。ちゃんと自分と同じようなレベルの人を引き寄せて、「相手は鏡」を実践している。
人生って無駄がないなぁ。

このように、私は本当の自分とは逆方向に猛ダッシュし、恋愛本に沿って行動するので何一つうまくいかず、砕け散る。
このあと何度も３番君と約束をするんだけど、ことごとくドタキャンされ、
最後には３番君はなぜか私を疑い、容疑者に仕立て上げ、自分は被害者ヅラで私をシャットアウトした。
私は、それでもしがみつくというワザを披露したけど、暖簾に腕押し。
返事は来るけど話が通じない。
もうこんなの嫌だ……。と思って、３番君をブロックした。
数か月後、ブロックリストからも削除した。快挙である。

そして自分と向き合い、悲しみや怒りに光を当て、やっとこさ、
去年の年末に「猫と一緒にリーサルウェポンを観る」ことで最高の幸せを感じられたのである。

よく、過去の嫌だったことも今思い出すといい思い出♪　とかムリポジなことを言うひとがいるけど、私はそうは思わない。
もしかしたら私がそこまでの域に達してないからかもしれないけど、
３連チャンのうまくいかなかった恋の相手は、今でも嫌い（笑）。
別に当時のように恨みを握りしめている感覚はないし、彼らにも彼らの傷があって、エゴがあって、自分を必死に守っていたんだと思う。
それに私が都合いい女に成り下がったのは私の内面の反映なだけだし。

だけど嫌いなものは嫌い。「いい思い出♪」なんて口が腐っても言わないと思う。「活用してやろう」くらいには思ってる。肥やしになるし、このどーしょもない恋愛のお陰で私は心の勉強ができたわけだし。
それには感謝だわさ。
でも嫌い（笑）。私は自分の中で「人は嫌ってはいけない」とかの縛りは作ってないので「嫌いな人もいるよねー」とOKを出してる。だから胸をはって「嫌いなものは嫌い」って言う。好きと同じく、嫌う権利があるんだ。

さすけとすずめは本当の兄と妹。いつもくっついて寝てる💛
安心感とあったかさと相手の存在を認めてる感じがするー💚