映画 Pearl パール
Amazon プライムで見つけて 『Pearl パール』 という映画を鑑賞した。ホラーの分類。
ポスターは、血がついた女が中央にドーンときてるので、血が飛びちるようなシーンが結構出てきて映像で怖がらせる系な映画かな……。なぁんて思っていたけど、意外とそんなことなく、物語から心理的に怖くさせる映画だった。
ちなみに、題名のパールから真珠がひとつの鍵かな?とか思ってしまったけど、主人公の女性の名前がパールだったんだ!と見始めすぐ理解した。
これは、この Pearl がどのように形成されていったかという話なのだ。
舞台はかなり田舎で、広い土地はあるとはいえ、かなりの閉鎖空間。Pearlは、ここから抜け出したい。そして、まあ今風の言葉で表現すると、彼女の母親は毒親なんです。
Pearl の行動には、物語の出だしから異常性が見え隠れしています。まあ、それには理由があります。そして、そのうちに狂気が現れ出す。かばいようがない行動なのですが、人が狂っていく様子を淡々と見せていく様子がゾッとする怖さを演出していました。
残虐描写の比率はそこまで高くはなく、サイコホラー的だなと思ったけど、ちょくちょくはある。逆に、派手な演出がない分、怖い人はいるかもしれない。
何気なく、すごく自然に残虐なことを彼女は行う。
特に派手な演出がないし、ある意味淡々としているのに眼を離せなくなる不思議な映画だった。
女優さんの演技も上手いし、時代はスペイン風邪流行中の戦時中なので何だかレトロな色合いが続いていく。美術や映像表現も上手な映画だなあという感想を持った。
あっと驚かすドキッとする系列のホラー映画ではなく、ジワジワと心理的に迫ってくるサイコホラーが観たい人にはなかなか傑作な映画。
ひとりの女性の人生の切り取り。ある意味、紙芝居的にいろんな出来事が続くので、脚本の工夫もしてあるなあという印象。
サイコホラー系の最近の映画では傑作な部類なのではないかと思うので、血とか苦手じゃない人は観てみるのも良いかなと思いました。
Amazonでは、字幕を消して鑑賞することも可能だったので、英語学習中の人はどの程度聴き取りができるか試してみるのも良いかもしれません。少し訛りがあるとはいえ、聞き取りやすい部類でした。
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