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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ
Amazon プライムで『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ 』(The Holdovers)という映画を観ました。
英語字幕をつけることが出来る映画だったので、英語学習者にもおすすめな映画。
ジャンルは、ヒューマンドラマ映画という感じだった。雰囲気的には、古い映画を観たような感覚がした。それが逆に良い。舞台は1970年のアメリカのボストン近郊の設定。だから、50年以上さかのぼっている訳でまあ当然なんだけど。
まあまあ歴史がありそうな全寮制の名門校に通う生徒、教師そして料理長を中心に物語が展開される。
時期は、クリスマスシーズン。
この時期は、米国圏では一大イベントで日本で言えばお正月のような休暇の日になる。そんな日は、離れている家族は特に一緒に時を過ごす日。それなのに、この映画の中心人物3人は境遇違えど家族みんなで過ごさない。
これはかなりの訳あり……
そんな浮いている3人(The Holdovers)が物語を展開させていく。
話の展開としては地味だけど、自然に、ああこういう人って実際にいるだろうなあと思えた。俳優さん達の演技がそれだけ上手なんだろう。
立場の全く違う人達が、次第に打ち解けあっていき意気投合していく系の話は良くあるけど、このThe Holdovers もそれ系の話。やっぱり人同士が心理的に支え合うみたいな話は後味があんまり悪くならないし、なんやかんやホッコリと和むので人気が出るんだと思う。私も見つけると、なんやかんや気晴らしに鑑賞したくなるし。
時代設定が現代ではないので、小道具や背景も違いそれを観るのもなかなか良い。全寮制学校の雰囲気や色々な文化背景も垣間見れて、そんな所に注目して観てみると興味深くて面白い映画になる気がする。
そして特質すべきは脚本。
登場人物3人が最初はパッとしなくてどちらかといえば悪い印象になりかねない人達なんだけど、(彼らの境遇故にこうもなってしまうのだが……)話が進むごとになんか親近感が湧くような謎の魅力が出てくる上手い演出ができている。飾りがない所が逆に良い感じに出ているという感じ。
英語は、登場人物の境遇故に汚い感じの言葉遣いも出てくるけど、それ含めて現実味があるかなと…。酷いことやむしゃくしゃしていることが色々あるのに、ずっと綺麗な言葉遣いだったらまあ現実味がないからね………根は良い人達で知的水準はまあ高めな描写なので、良い言葉遣いも出てくるけど。
地味なんだけど、時代や文化背景を見るのも面白く全体的に飾りのないヒューマンドラマな仕上がり。所々で、少し和みたいなあと思っている人にはおすすめな作品と思う。
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