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ゴヤの名画と優しい泥棒

Amazonプライムで、『ゴヤの名画と優しい泥棒』(The Duke) という映画を見つけ鑑賞してみた。

原題の「The Duke」 は、有名な絵画を示している。この映画、イギリスで起こった実話をベースとして作った映画。

ゴヤが描いた「Portrait of the Duke of Wellington」が美術館から盗まれたという事実を基に物語が組み立てられている。

題名からして、侵入し美術品強奪をする盗人の話と思いきや、ストーリーは全体的にドラマ仕立て。イギリス風の皮肉が効いたコメディっぽくて展開も早く、俳優も上手で見応えがある。それに加え、時代背景は、1961年頃なので古き良き時代の英国の雰囲気が上手に映像化されているのも趣き深くて良かった。

英国は階級性がある国。主人公は労働階級なので庶民がどんな風な暮らしなのか、どんなことを考えて生活しているのかの描写が非常によくわかる作りとしても学びがある。社会構造が非常に分かりやすく描いてあるなという印象だった。

「盗み」と聞くと一般的には犯罪を思い浮かべる。しかし、その背景には庶民の暮らしや階級ゆえに声が届くことが難しい状況がある。そのために、行動を起こしてしまったのだ……

そして、そのことから結果的に世論が動くこととなったのだろうとも思う。

日本も受信料とかあるし、英国と似てるところは多いなあと鑑賞しながら思った。
英国出身の人と話していると、日本の制度は意外と英国の真似をして作っているんだなと思う部分は多かったのを映画を観ながらちょっと頭をよぎった。

英語学習をしている人は、英国の地域毎や階級による違いを描いている点が非常に分かりやすいので良いと思う。あちこちにそんな描写があるので分かることは多いはずなので注目してみると学びがある。

そしてこの作品は、法律物という側面もある。盗みの話なので、裁判の様子も出てくるからそんな話が好きな人も面白く見れそう。

英語も、色々な言葉遣いや言い回しが出てくるので、どうやって場合や状況、人によって言葉が使い分けされているかに注目すればなかなか良い教材になりそう。

物語が実話ベースで英国社会が分かるのも面白く、テンポも演技も良かった。

犯罪者集団が美術館に忍び込み犯罪を起こすクライムサスペンスみたいに思うと全然違う作りなので良くないが、社会派ヒューマンドラマで皮肉が効いたコメディと思って観ると良い映画に感じる映画が、『ゴヤの名画と優しい泥棒』だと思います。

あんまり話題になっていなかった気がするけど、面白く観れたので英語学習者の方にもおすすめです!

英語学習者は、映画を観て英語慣れするのも良いです。なので、たまに観た映画の感想を書いてまとめています!

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