映像翻訳定例トライアル課題の感想
私はAmeliaという翻訳コミュニティに入会していて、ほぼ毎月定例トライアルという課題に挑戦しています。
映像翻訳の課題も取り組んでみて、すごく面白かったのですが解答例を見ていてなるほどと思ったことがあります。
以前にも書きましたが、映像翻訳は文字数が決まっているから要約力が凄く大事で意味を損なわないように要約する事がポイントと思いました。
それが難しい所でもあるけれど、個々人の腕の見せ所で工夫をする面白い部分でもある。
解答例の説明を見たら、要約する前の翻訳が載せてある箇所もありました。
わたしは英文を見てから直で訳しながら修正して字数の調整をしていたけれど、長めの台詞では多めの字数の箇所こそ素直に抜粋せずに訳してみる事が重要なように思いました。
長めの台詞は、その方が全体像が見えて要約しやすい可能性がある。そんな当たり前の事だけど、課題に取り組んだ事で気づく事が出来ました。
毎回トライアル課題をやると、ひょっとしたらこういうアプローチで訳した方が上手くいくなとかの学びがあります。
色んな分野から出題されているので、調べている過程も知的好奇心が満たされて面白い。
つい今日までは、ノンフィクションの課題に取り組んでいて世界の新たな考え方を研究している人の書物とかも知る事が出来ました。
読書なんかでも、自分1人で選ぶトピックはどうしても主観が入りがちだけど、課題は他人が選んでいるから当然自分では読まなかったであろう内容を見つける事もあります。
今回の映像も、凄く古い映画で観た事ないもので興味が湧きました。
ただ映像翻訳をやってみて一つ気づいた事があります。それは、英語の台詞(単語数)に対して日本語の語数が極端に少ない事です。
以前、英語脳を作ろうとし始めた時に、同じ時間に発される音が英語は日本語よりかなり多いという研究の話を過去に読んだ事があります。
それが目に見えて可視化されていて、あの話は本当だなと実感しました。
例えば全ての音を翻訳したら、映像の下の部分が文字で埋めつくされてしまいとても次のシーンに映るまでに日本語を読む頭でいては読むのがとても大変でしょう。
だから何秒に何文字とか決めて、短くしている訳です。
聴き取りが良く出来る人は日本語訳を観てどこが抜粋されているか、違いを探しても何だか面白い映画の見方ができるかなとちょっと思ってしまいました。
じっくり聞く精聴のトレーニングにもなりそうかなと…
日本語と英語は根本的に話すスピードが違うと実感できるし、かなり良いのではと…笑。
日本の学校教育では、日本語と英語の音のリズムやアクセントそしてスピードには、文法や細かい規則を教える程は時間を割いていません。
違いを意識するには、どれだけ字幕の語数と英語の単語数が乖離しているか日本語字幕を観ながら認識すると凄く分かりやすいのではと思いました。
今日は映像翻訳の課題をやってみて気付いた事を覚え書きしておきました。
トライアル課題は、とても勉強になっているので出来る限りは続けていきたいと思っています!
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