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アステロイド・シティ

『アステロイド・シティ』(Asteroid City)という映画を観た。

有名な、ウェス・アンダーソン監督の新作だ。私は、そんなに彼の作品を追いかけているわけではなかったけど『グランド・ブダペスト・ホテル』の雰囲気が気に入ってから割と注目するようになった。

この映画も、近年見られる特徴的な色合いが顕著に表れていた。

観終わった後、美術館で近代アートを観たような気分になれる映画かなと思った。美術館に行くのが好きな人には分かってもらえる感覚じゃないかなと思う。良い映画だった。

舞台は、題名のとうり『アステロイド・シティ』という街で繰り広げられる。それは、正に「演劇

構成も入れ子形式なのだけれど、シェークスピアの引用

“All the world’s a stage,And all the men and women merely players.”

を地で行ってる作品に感じた。

それに、黄色い土からまるでマッハッタン計画を思い浮かべた。核爆弾の描写からも彷彿する。

この映画のジャンルは、SFやレトロなロマン映画と見せかけて風刺を効かせたコメディ映画で過去のことを言っているようで現代にも通じている話を訴えかけている。

まとめると、宇宙人が提供するお笑い映画だ。
現代社会に生きる人間が作った映画ではないなと

制作は、移民が行い。それぞれの役割を演じる。
結局、英国で1600年代に演劇を作り上げたシェークスピアの時代からどれだけ進歩しただろうかとも思う。

国は違えど、時代は違えど、歴史は繰り返されていることも多い。

この映画、時代設定がかなり古く白黒映像なども交えているけどそういう部分もなんだか目を惹くものがある。

レトロな雰囲気がなかなかお洒落で時代が変われども、引きつけられる。
人間の感覚は変化していないなとも思える…

美術で皮肉のある笑いを提供してくれている映画が『アステロイド・シティ』。もしかしたら、宇宙人は監督自身なのかなとも思う。

出演人もなかなか豪華なのも贅沢。小道具も凝っていて目の保養になる。
細部まで作り込まれている感が、映像だけ観ても伝わってきた。

終始、過去の作品や現代アートをごちゃ混ぜに置いた美術館に訪れたような気分になり好きな雰囲気の映画だった。

印象に残った台詞がある。

“You can’t wake up if you don’t fall asleep.”

正に、この映画全体をそして歴史をギュッと濃縮しているようで気に入った。

英語を学習するのに、映画を観るのも良いひとつの手段です。レビューの記事をまとめています


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