ファンの思いが直接アーティストの収入に。SoundCloudの新しいロイヤリティシステム
Twitterが有料クリエイターサブスク機能「スーパーフォロー」を発表するなど、さまざまなプラットフォームで収益化機能が充実していく中、2007年に設立された歴史ある音声ファイル共有サービス・SoundCloudが新しいシステムを導入したそうです。
▼SoundCloud ストリーミングしたアーティストだけに直接支払いを行う新しいロイヤリティシステムの導入を発表
▼公式サイトはこちら(日本語で見られます)https://community.soundcloud.com/fanpoweredroyalties
■従来の大手ストリーミングプラットフォームにある「比例配分」モデルではなく、リスナーが聴いたアーティストへ直接再生料が支払われる「Fan-powered(ファンによる)」ロイヤリティ・モデルを4/1以降に採用
■SoundCloudの有料版/サブスクリプションサービスPro Unlimitedの加入者がストリーミングしたものに対して適用されるシステム
■このシステムの画期的な点は、著名ではない(まだ大きな影響力はない)が熱心なファンを持つインディペンデント・アーティストにもきちんと利益がもたらされるところ
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そもそもSoundCloud(サウンドクラウド)ってなに?という方もいるかもしれないですね。
2007年にベルリンで設立された無料音楽プラットフォームで、はじめはミュージシャン同士が音声ファイルを共有する事を目的としていました。現在ではプロアマ関係なく世界中で使われています。ただ、日本ではクリエイターや音楽好きを中心に利用されていて、知名度はあまり高くないと思われます。
2013年時点で、プロのミュージシャンも含めて約4000万人の登録ユーザー、約2億人のリスナーが利用しており、その人気が伺えます。ユーザー登録すると音声ファイルを投稿できます。ユーザー登録をしなくても、他のユーザーが投稿した音声・音楽を無料で聴けます。
日本のプロのアーティストでいうと、ゲスの極み乙女、ラブリーサマーちゃん、tofubeatsなどのアカウントがありますね。フォローやいいね、コメント、シェアなどができ、SNSみたいなかんじです。
ブラウザ、もしくはアプリから利用できます。
▼SoundCloud(PC)
▼SoundCloud(iOS)
▼SoundCloud(Android)
わたしも音楽教室に通っていた頃、ギターを教えてくれていた先生がココに音源をアップしていて(他では聴けない音源があるんですよね)、よく利用していました。そういえば最近は全然さわっていなかったんですけど。無料なのに変な広告も入らないしすごく使いやすかったのを覚えています。
わたしが学生だったら、ここにユーザー登録して音源を投稿して楽しんだかもしれません(笑)YouTubeだと映像もこだわらないといけない気がするけど、ここなら音だけとってしまえばOKだし、世界中に聴いてもらえるチャンスがあり、自分の音源のポートフォリオサイトとして活用できそうです。
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肝心のロイヤリティシステムについて、詳しくはまだ発表されていないようです。
ただ、公式サイトにある下記のようなことばに、音楽ビジネスにおいて、より明瞭で健全な収益化システムが確立されるかもしれないという期待感があります。
ファンによるロイヤルティは、あなたが自分のキャリアをよりコントロールできるようにします。あなたのファンはあなたの成功においてより大きく、より直接的な役割を果たします。
アーティストへの支払い方法については透明性があります
支払いは、ファンの全体的なリスニング時間に基づいています。インサイトダッシュボードに表示されるファンは、ロイヤルティに貢献しているファンです。
アーティストにコントロールを与える
あなたの成長をサポートするファンとのより深いつながりを築きましょう。
クリエイターを直接応援できるし、クリエイターもひとりひとりのファンの顔が見られる。noteの音源版みたいですね。
個と個が繋がっていく時代。個が稼ぎ、個に還元していく時代です。広告を扱う仕事をしているわたしとしては、いま企業としてできることってなんだろうと毎日考えてしまいますが。サバイバル化していく世の中に、取り残されないようにしないとなあ。
ともかく!このシステムの実用化が楽しみです。