歌は世に連れ 世は歌に連れ
昨夜、FNS歌謡祭で満島ひかりさんが「ファイト」を歌っているのを観た。
震えながら懸命に歌うその姿からは心の底力みたいなものを感じ、同時にとても懐かしい想いが込み上げた。
受験勉強をそっちのけで、オールナイトニッポンを聴き、中島みゆきさんにどハマりした頃。
彼女の歌は、少し物悲しくて、でもメッセージ性に溢れ、当時の、少し周りの子とは違うあやふやなわたしの心を鷲掴みにした。
改めて考えてみると、歌のチカラってすごいと思う。励ましたり、なだめたり、はたまた空気のようにそこにあったり。
写真に残っている3才児のわたしは、おばあちゃんのカーラーを頭に巻きつけてブラシを持ち、こたつの上で「梓みちよ」になりきっている。
小学生の頃には、「曇りガラスの向こうはガラスだよ〜♪」と寺尾聰を口ずさみ、レースのカーテンでジュディ・オングの真似をした。
少し年頃になるとラジカセをテレビの前に置いて、「ベストテン」を録音したものだ。上手く録れた〜と思った矢先に「はよ、風呂に入れ〜!」
録ってるから声出さないでって毎回伝えるのに忘れて叫ぶ父の声が入っては、ナゼ今叫ぶー!!!って叫んでた。
チェッカーズも流行った。イケメン男子はみんなふみやカットで、今思えばあの前髪、ご飯食べにくそうだなぁ〜って思う。
「涙のリクエスト」
「僕が贈った銀のロケット 今では違う誰かの写真〜♪」銀のロケット、流行ったー。持ってたー。って、よく聴けば、次の人にも使っちゃダメでしょ(笑)
松田聖子に中森明菜。
ドリカムに米米CLUB。
思春期を迎え、カラオケなんかにも行くようになると、パッと顔が浮かばないアーティストでも、「この曲良いよねぇ〜。」って聴くようになる。
それからもずーっと。大人になった今の今でも、毎日、歌を聴かない日ってない気がする。
何気なしに、鼻歌交じりに口ずさんだりしちゃう。楽しい時も、悲しいときも、退屈な時も。
歌って、そんな存在。