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扉はまだ
満ちていく月を
夜ごと見上げ
木犀の花が開くのを待ち
今日もあなたに
ありがとうを言う
あったはずの 今
けれど 今
わたしは霧にまみれて
あなたが泣いていても
気付かない
扉の向こうで
月は満ち
木犀の花は開き
あなたは隣で
コーヒーが来るのを
待っている
あったはずの 今
けれど 今
わたしは霧にまみれて
扉をみつけることさえ
忘れようとしている
扉の向こう
豆は挽かれ
お湯は注がれ
やがて
香る
この 香り
マンデリン、ですか?
…そうです。
霧の中から
コーヒーの香り
深煎りのマンデリン
扉はまだ
開いている
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こちらの絵はがきと詩は、
2015年10月にコーヒーの日、
コーヒー月間によせてかいたものです。
*
心忙しくて、くたびれて…
毎日いろいろです…
コーヒーの時間、自分が戻ってくる時間が、
少しでもありますように。
忘れずに、思い出せますように。