手掌多汗症の手術後、20年間の苦悩⑤
④からの続き
ルンルンで渋谷の山本英博クリニックに行き病院に入ると、思っていたよりも多くの人が集まっていた。
普段生活していると、多汗症の悩みなんて話す機会などあまりないし、むしろ隠して1人で悩んでいる人も多いはず。
ここにいる人たちは、みんな多汗症で悩んでいるんだな…
私だけじゃないんだな…と
なんだか戦友みたいに思えた。
勉強会が始まり、正しい知識を得ることができた。
まず、え?ってなったのは
代償性発汗は、出なくなった分の汗の量が、増えるという考え方が間違っているということ。昔はそういう説明をしていたみたいだけど、山本先生によると、切断する神経の場所によって、代償性発汗の出方は全然違うらしい。
しかも、左右同時に手術をすると、代償性発汗はより酷く出てしまうらしい。
私は、副作用の代償性発汗がいちばん酷く出てしまうやり方で、手掌多汗症の手術をしていたようだった。
再手術によって、適切な神経を切断すれば、この滝汗からの解放になるとのこと。
ここでは、片側だけ先に手術を行って様子をみるらしい。人によって両側手術をしなくても、片方に連動されて、手術してない方も汗が少なくなることがあるとのことだった。
実際に、再手術をした患者さんの写真でビフォーアフターを見せてくれた。
羨ましいアフターだった。
山本先生は、もともと肺がんの専門医だったそうです。
肺がんの手術をしていく中で、術後の患者さんの汗が止まることに気づき、多汗症の治療を始めたそうだ。
他にもみっちり勉強し、午後からは順番に診察をしてもらう流れとなる。
私は、一番最後だったから渋谷で映画を見て時間潰しをした。
なぜ最後になったかというと、この日、私と同じように20年前に手掌多汗症の手術を他の病院で行い、副作用で代償性発汗となった方が、数日前に再手術をして、経過の受診に来られるとのこと。
山本先生の計らいでその方と面談させてくれるということだったからだ、
次回
再手術ができるには、難しいハードルがあった…