クラファンで大事な「誰」について / 支援者と共に事業を育てるクラウドファンディングの作り方 【イベレポ】
お知り合いの方々が登壇するイベントに参加してきたので、イベントレポートです!
今回は、クラウドファンディングのプラットフォームであるReady forの本社にて、『支援者と共に事業を育てるクラウドファンディングの作り方』という、既にタイトルからしてすごく学びのありそうなイベントでした!
イベントページ▼
登壇者紹介(詳しくはイベントページにて)
【ゲストスピーカー①】
山脇 耀平 (Yohei Yamawaki)さん
EVERY DENIM共同代表・兄
1992年生まれ。兵庫県加古川市出身。大学在学中の2014年、実の弟とともに「EVERY DENIM(エブリデニム) 」を立ち上げ。デニム製品の企画販売や生産現場へのツアーを中心に、生産者と消費者がともに幸せになる、持続可能なものづくりのあり方を模索している。2017年より繊維産地の課題解決に特化した人材育成学校「産地の学校」運営事務局を務める。
▽現在クラウドファンディング挑戦中!
47都道府県旅の終着、デニム兄弟がジーンズの街に拠点をつくる
https://readyfor.jp/projects/everydenim
【ゲストスピーカー②】
堀下 恭平 (Kyohei Horishita)さん
熊本市生まれ つくば市在住。筑波大在学中にまちづくり会社で最初の起業。2016年108万円をクラウドファンディングで資金調達し Tsukuba Place Labを創業。2018年同じく318万円を資金調達し up Tsukuba を創業。みんなの可能性を信じ切って一緒にビジネスを進めていくことが好き。あらゆる挑戦を応援することがお仕事。
▽(参考)クラファンから学んだすべて|これから起案するあらゆる挑戦者たちへ
https://note.mu/kyoheibb_pg/n/n817eb580407a
【モデレーター】
夏川 優梨 (Yuuri Natsukawa)さん
茨城県結城市出身。2014年11月にReadyfor(レディーフォー)にジョインし、2016年よりキュレーター部門のマネージャーとして年間1,000件以上のプロジェクトのサポートを行う。2018年よりローカル部門のマネージャーに従事。キュレーターとしては、ローカル、まちづくり、場づくりのプロジェクトを中心に累計2億円以上の達成支援や地方のプロジェクト発掘のためのイベント企画を実施。准認定ファンドレイザー。
〈サポートプロジェクト(一部抜粋)〉
・認知症の方と作る「注文をまちがえる料理店」広がれてへぺろの輪
https://readyfor.jp/projects/ORDERMISTAKES
・・・
(道に迷って遅刻しました。。。)
到着すると、最近の僕のイベレポではよく登場される堀下さんのゲストトークに入っておりました。(夏川さんのお話聞けなかった。。。)
学生時代に起業した行政コンサルタントとしてのお仕事を通じて感じた様々な地域に共通した課題「プレーヤーがいない」。
「じゃあ育てよう」というところから着想したコワーキングTsukuba Place Labやグリーンバードつくばチーム、そして昨年新たに合同会社を立ち上げてつくば駅前に開いたコワーキングup Tsukubaといった、自身が展開している事業についてや、その立ち上げや事業の節目に挑戦してきた数々のクラウドファンディングについてもお話しされてました。
また、お仕事やポジション柄、相談をされることも少なくなく、数多くのクラファンに関わってきたと。
自身の立ち上げたもの、関わったものは1000万円達成という大きなのものから、数万円単位の小さなものまで多種多様で、
特に印象的だったのは、
「『自分』が、この街や場を好きになるための関わりしろを作りたい。」
そのために小さなクラウドファンディングを重ねたということで、それは支援してくれた人にとっても関わりしろになる。
「最終的にやっぱり『人』です。」というメッセージが強かったです。
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続いて、EVERY DENIM共同代表の山脇さんのターン。
ともに経営する弟・島田さんとともに幼いころからデニムが好きだったというエピソードから、縁を紡ぐように人と出会ってゆき、メディアの立ち上げというスタートライン、ブランドの立ち上げ、店舗を持たず各地で週末イベント開催、47都道府県ツアーへの挑戦とさらなる出会い、そして次の展開へと、これまでの経緯を語ってゆきます。
「作り手の顔が見える」「想いに触れる」ということを大事にされていて、当然EVERY DENIMの製品はどれもそんなこだわりに溢れていて魅力的で、
それだけでなく、
「店舗を持たないスタイルで週末のイベントを続けるだけでは、その地域の職人さんや農家の方に会えなかった」という悩みから全国をキャンピングカーで巡る1年を超える旅に挑戦した、という流れは「想い」に溢れるお二人らしいなあと思いました。
そして、現在挑戦しているのがこちら。
『47都道府県旅の終着、デニム兄弟がジーンズの街に拠点をつくる』についてのトークでは、現地とのビデオ通話のシーンも(非常に自由な感じでした(笑))
旅を終えたEVERY DENIMの次の展開は、『泊まれるデニム屋さん』
プロジェクトや新商品に込められた思いはぜひプロジェクトページをご覧いただきたいんですが、そうやって節目節目にクラファンに挑戦してきた山脇さんはクラファンの魅力として、「しばらく連絡とってなかった知り合いが支援してくれたり、クラファンしなかったら出会ってない人がシェアして応援してくれたり、嬉しいですよね。」と。
クラファンを通じて、縁を紡いでいることを実感されているようでした。
ちなみにこの日僕は、EVERY DENIMのナイロンデニムシャツ「Pride」とシルクデニム「Brilliant」のセットアップ。露骨かなと思いましたが、「こんな感じになってきました!」とデニム製品ならでは風合いの変化を伝えたくて、フル装備になりました。まるで、おじいちゃんおばあちゃんに子供の成長を見せに行くみたいな。そんな気持ちになる服って素敵だと思います。
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イベントは夏川さんのモデレートのもと、クロストークへ。
スライドに出されたテーマから選びながら、展開していきます。
(メモを熱心にとる人が本当に多かったです。野心に満ちてた。)
最初のテーマは、
【なんでクラウドファンディングを活用しようと思ったのか】
これに対し山脇さんは、最初こそ「お金を集める方法がそれくらいしかなかった」といいますが、
創業期を越えた今、クラファンはモチベーションだと。
何かを始める、続けるという中で一人だと逃げてしまいそうになる時もあるけど、応援してくれている人の存在が可視化されていて、
だからこそ「さらに進もう」、「やらなきゃ」と思えるのだと。
そして「やっぱり『人』と作る感覚はいいですね」とも。
堀下さんも近い回答だと感じました。
クラファンで支援していただいたお金は「血が通っているんです」。
Tsukuba Place Lab立ち上げの際の『124名からいただいた107万9千円』は覚悟や「逃げない」という気持ちを支えるもので、銀行からの融資とはまた違うんだと。
そして、金額的には自社のキャッシュで賄えることでもクラファンに挑戦すうことは多いらしく、先ほどの「関わりしろ」というところもあるし、決意みたいなものの現れなのかなと思いました。
「僕は、誰かと何かやりたくて、そして自分がその矢面に立つ覚悟ができた時にクラウドファンディングをするんだと思います。」という言葉は本当に強く響きました。
こんな感じで21時過ぎまで、テーマや会場からの質問に答えつつクロストークは進行していき、写真撮影の後には、登壇者と参加者が自由に話したりEVERY DENIMの新商品、真ん中デニム「Spoke」を試着できたり。
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以前、別のイベントレポートで、「クラウドファンディングで大事なのは結局『人』だ」というようなことを書いたんですね。
「対お金ではなく対ひとでやる人の方がいいよね」って。
やはりそれと近いことを感じました。
クラファンにおいては「誰」が重要で、どんな「人」が関わっているか、「人」に魅力があるかはとても大切だと。
ただ今回、『人』というそれはクラウドファンディングをする中心になる「ひとり」だけが重要なわけではなくて、
一緒に走ってくれる人の存在がとても大事で。
それは事業のメンバーはもちろん、それに懸ける思いを伝えたい「誰か」、そして支援してくれる「誰か」も。
そんな関わる人すべてで何かを作っていける時に、そんな感覚が生まれる時に、クラウドファンディングというものの魅力は最大限引き出されるのだなあと感じました。
思考がアップデートされました。
クラウドファンディングで大事な「誰」、それは
「誰が」やるのか、そして「誰と」やるのか。
ひとりでは越せないかもしれない壁を、「一緒に登ろう」といってくれるたくさんの「誰か」の存在を見せてくれるのがクラウドファンディングだし、自分の大事なものを一緒に大事にしてくれる人に出会えるのって最高だなと思いました。
「僕は、誰かと何かやりたくて、そして自分がその矢面に立つ覚悟ができた時にクラウドファンディングをするんだと思います。」
そんなときが来たら自分も挑戦するのかな~と、備忘録にしておきます。
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そして・・・
イベント後の歓談・試着タイム中にEVERY DENIMのクラファンが1000万円達成!サクセスしました!
そして落ち着いたころのツイート…
まるで今回のイベントのまとめのよう…(笑)
クラファン!本日(2019年9月20日)の23時まで!
まだ間に合うよー!!
(そしてこのゲストハウス「float」のオープンは明日らしい…どんなスケジュール…(笑))