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『御上先生』第3話、濃密すぎて1秒たりとも無駄なし!名シーン&名セリフを語ります

はじめに

1週間分のドラマの感想を1記事にまとめて書いています。
ただ、『御上先生』第3話があまりにも濃密で素晴らしすぎたため、特別に記事を分けて書くことにしました。

このドラマは、文科省のエリート官僚御上・が高校教師となり、教育の現場で改革を試みるという物語。
第3話ではその核心に迫るテーマが次々と展開されました。
御上が殺人犯・真山弓弦と対峙するシーンでは、社会を変えたいと願う行為が果たしてどこまで意味を持つのかを鋭く問いかけ、神崎の「正義」をめぐる議論では、メディアの責任や情報の影響力が浮き彫りになりました。
さらに、学習指導要領を巡る生徒たちの議論では、教育の在り方に対する深い考察が展開されます。

これほど多くのテーマを詰め込みながら、一切の無駄がなく、視聴者を圧倒する脚本と演出。
この記事では、そんな第3話の名シーンを振り返りながら、その魅力を徹底的に語っていきます。

▼過去の記事はこちら


ドラマ「御上先生」について

TBS 日曜夜9時
文科省のエリート官僚が高3の担任教師に!
“官僚教師”が行う独自の授業とは!?
令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へ立ち向かう大逆転教育再生ストーリー!

主演:松坂桃李
出演:吉岡里帆、岡田将生、迫田孝也、臼田あさ美、及川光博、常盤貴子、北村一輝
脚本:詩森ろば


第3話振り返り

あらすじとざっくり振り返り

第3話 始動
殺人犯・真山弓弦(堀田真由)に面会した御上(松坂桃李)は、事件がこの世に及ぼした影響について語る。御上はなぜ真山のもとを訪れたのか。
一方で、神崎(奥平大兼)は自分が書いた記事の真実を知るために冴島(常盤貴子)に食い下がるのだが・・・。
御上の存在が3年2組を徐々に突き動かしていくのだが、反発も当然生まれていく。対して御上はどのように生徒を導いていくのだろうか。
そして、ついに御上の過去が明かされる――、御上の前に度々現れる謎の青年の正体とは。

いや!もう!3話でもこの濃度か!!!びっくりですよ。
連ドラでこの濃度が続くの、観てる側が息切れしそうなのですが?
連ドラって大概、1話面白い、2話ちょっと失速、3〜4話あー、このパターンね……。ってなるのが多いのですが、右肩上がりです、このドラマ。

1話で1テーマが多い中、1話で何テーマ扱うの?という濃密度
「1秒足りとも無駄にしない、詰め込む」という姿勢をひしひしと感じて、観ていてビリビリします。
エンディングテーマすら毎回話続いてますしね。どうなってんだ!
脚本家さんの頭のなか、一体どうなってんだ!!!
と心底思ったので、脚本家の方については後述します。

濃度が濃すぎるし、メモ取りたくなるセリフばかりなので、スムーズにみれません。
というか、ほとんどメモ取ってるんじゃ?と思いながら3話は観ました。

これ、2回観るべき??(1回目は純粋に鑑賞、2回目はメモを取るとか)
というわけで、気になるセリフメモです。


殺人犯・真山弓弦との対峙:テロを起こしても社会はそう簡単には変わらない

殺人犯・真山弓弦(堀田真由)に面会した御上(松坂桃李)は、事件がこの世に及ぼした影響について語ります。

御上(松坂桃李)
「あの日、君は自作の爆弾を使い、周りを巻き込んでの自爆テロを企てていた。しかしその爆弾は不発に終わった。そこで作戦を切り替えた君は、狙いをつけていたしぶたにゆうすけくんが立ち上がった瞬間に背後に近づき、その背中を刺した。君が用意したナイフは肋骨をすり抜け、心臓に到達し、彼は数分後に絶命した。君がやったことになんの意味もないとは言わない。でも社会とやらが1ミリも変わらないのは確かだ。いや、少し変わったか。君が若くて美しい女性だということで、塀の外ではファンクラブができてる。屈辱的だろう。分かるよ。でも事実だ。そしてそれが社会だろ。君が変えたかった、浅はかで思慮の足りない社会。地下鉄でビニール袋に傘を突き立てても、飛行機でビルに突っ込んで何千人という人が死んでも、社会は1ミリも変わらなかった。なのに、何でたった1人、人を殺したくらいのことで社会が変えられると思った?
真山弓弦(堀田真由)「そんなやつらと一緒にすんな。」
御上(松坂桃李)「彼らにだって彼らなりの正義があった。その先に素晴らしい世界があると信じていた。君と何が違う?論理的に説明できる?

ガラス越しの対面なのですが、真山弓弦(堀田真由)さんの表情を映しつつ、その顔のすぐ横に、反射で御上(松坂桃李)が写っているという構図がすごく良かった。
画面全体も反射に映る顔も、暗闇に少し浮かび上がるような映像。
その映像と淡々とした喋り口調が相まって、鬼気迫るものがあります。

地下鉄でビニール袋に傘を突き立てても=地下鉄サリン事件
飛行機でビルに突っ込んで何千人という人が死んでも=9.11アメリカ同時多発テロ事件
テロ事件について言及しています。社会を変えたくて、それぞれの正義で行動している。
でも、それでも社会の変化は微々たるもの。

讃美歌?のような神々しい音楽と共に、その後に映し出される、無機質な廊下を歩く御上先生の後ろ姿、黒板にチョークで板書したような「御上先生」というドラマタイトル。
この一連の流れも素晴らしかったです。
映像も音楽も、なんて美しいドラマなんだろう。


神崎くんと冴島先生:神崎くんなりの「正義」

一方神崎(奥平大兼)は、自分が書いた記事の真実を知るために冴島(常盤貴子)に再び会いに行きます。

冴島(常盤貴子)「あのね神崎くん、本当にもうやめた方がいい。」
神崎(奥平大兼)「そういうわけにはいかないです。」
冴島「あなたの人生はまだ長い。」
神崎「だからこそです。長いからこそ、今、ちゃんと考えなきゃいけない。自分がやったことの意味を知らないと。不倫はあなたが望んでやったことですか?何か理由があったんじゃないんですか?
冴島「夫に暴力を振るわれ、行き場がなかった。それだけの話よ。」
神崎「答えてください!間違った記事を出したなら訂正する義務があるんです!
冴島「間違ってないわ。だから訂正の必要もない。」

神崎が書いた教師同士の不倫というゴシップ記事により、冴島先生は辞めさせられた。
しかし、辞めたのは女性教師のみ。
元々は神崎なりの「正義」があって出した記事。でもそれによって、離婚・退職することになった。
しかも、冴島先生の娘は、国家公務員採用総合職試験の会場で殺人事件を起こした。
「あなたのせいじゃない」と冴島先生は言うけれど、書いた本人にとってはそうは思えないですよね。
元は一学校のゴシップ記事。それが巡り巡って大きな事件となった。
冴島先生に迫る神崎くんの真っ直ぐな目。若者特有の純粋で正義感に溢れる真っ直ぐな目が、とても印象的なシーンでした。


神崎くんと倉吉ちゃん:本音と建前、そして議論

学校に登校した神崎に、生徒が質問を投げかけ、教室内では討論が行われます。
神崎に対して喧嘩腰になりそうだった男子生徒に対して、次元賢太(窪塚愛流)が「神崎も何でも答えるって言ってんだから、普通に聞けばいいだけじゃん」と明るくいなすのも良かったですね。この明るいキャラ、このクラスにとって大事な存在だと思います。
その後の討論に関しても、進行役のような役割を担うのもとても良い。
黙る男子生徒に対して、「私聞きたい!」と倉吉由芽(影山優佳)が名乗りを上げます。

倉吉「神崎、ハゲワシの正体見極めるとか言ってたけど、理事長と直接対決するってことなの?」
神崎「そうだね。」
冬木竜一郎(山下幸輝)「あのさぁ!!」
倉吉「冬木、今、私のターンだから。神崎は何を聞いて、理事長はどう答えたの?」
神崎「何で冴島先生が辞めさせられたのか聞いた。自分でやめたって言ってた。」
倉吉「で、神崎は嘘っぽいなって思ったの?」
神崎「………そうだね。」
櫻井「ねぇちょっさぁ!」
倉吉「言ったよね!今、私のターンだから!根拠は?」
神崎「調べ中。」
倉吉「そっか、分かった。私も冴島先生だけが辞めさせられたのずっと気になってた。だから引き続き自分でも考えるし、神崎のこと信じて待ちます。

その後の授業、御上「これは、答えを決めてかかると痛い目に遭う、そういう問題なんだけど、」って進むのも、何だか話に合ってましたね。
授業終了後。

櫻井「先生、授業中に横道にそれるのなんで辞めてくれないんですか?倉吉が」
倉吉「私帰国子女なのね。アメリカだと、授業でも何でも意見合わされることが多いんだよ。高校生はディベートの授業もあるし。」
櫻井「私はそんなこと言ってるんじゃなくて!」
倉吉「まず!聞いてよ。ちゃんと最後まで聞くの、議論では大切だって教わるよ。……みたいなことを日本に帰ってからも言ってたの。でもそれじゃぁダメなんだね。言いたいことは、胸にしまっておかないと。空気読めない奴だって嫌われる。この国は、本音と建前の国なんだって思い知らされて、すごくおってなった。だから、自分にとって大切なことほど、飲み込むクセがついた。そんな自分嫌になって。でも、神崎の話聞きたいって思ったから。」

進行する人がいて、「今は自分のターンだから!」って横槍を止める。素晴らしい議論シーンでありました。
言いたいことがあるのに黙る生徒がほとんどの中、自分の意見をしっかりはっきり言う姿がとても素敵でした。
「倉吉!俺も前からディベート、やってみたくてさ。教えてよ。」
前回も生徒発信の議論があり、観ていて爽快です。


東雲ちゃんと富永さん:学習指導要領と温故知新

東雲温(上坂樹里)は、富永蒼(蒔田彩珠)と共に、離婚した父に会いに行きます。
翌日のホームルームでのシーン。

東雲「昨日、うちの父が倒れました。一緒にいた富永が助けてくれて、あと少し発見が遅かったら、命はなかったそうです。父は、中学校の教師でした。過去形なのは、もう教師じゃないから。独自の教材で授業を行っていたことが発覚して、文科省から学習指導要領義務違反を問われたんです。
御上「副教材として使う分には構わないよ。でも日本の学校は義務教育の間、教科書鑑定に通った教科書を使用しなければならないんだ。私立の学校は守ってないところも多いけどね。なのに東雲さんのお父さんは全く教科書を使用せず、独自の教材を使っていた。」
東雲「問題が発覚して、指導が入って、何度言われてもやめようとしなかったから、授業させてもらえなくなっちゃって。それで結局自主退職して。」
「それって文科省のせいじゃないよね?」
東雲「どうして?うちのお父さんとお母さんはそれが原因で離婚したのに。御上先生、そういうこと考えたことありますか?文科省が決めたルールのせいで、めちゃくちゃになる家庭があるって。」
御上「うん、ないかな。家庭の平和を守るために学習指導要領があるわけじゃないからね。」
富永「私昨日、初めて温(東雲)のお家の事情ってやつ、詳しく聞きました。これは根本的なところから知らないと、何も言えないなぁと思って。中学の学習指導要領、読んでみたんですよ。そもそも、何か分からないと、否定も肯定もできないじゃん?まずね、この「生きる力」がこの学習指導要領のテーマです。その上でじっくり読んでみると、「創意工夫、思考力、判断力、表現力等を育む、個性を活かす教育」。温パパがいけない理由が、全く分からなくなるんだよね。温パパが作った教材もさ、生きる力を常に意識した内容で、こんな教科書で勉強してたら楽しかったんだろうなぁって、すごく良い教材なのよ。だから温パパの問題って、教科書検定を通った教科書を使用する義務を果たさなかった。それだけなんだなぁって思って。
「うーん、それにしてもこの文章、訳分かんないな」
御上「特に中学の学習指導要領は変わりづらいと不評でね。官僚の間でも何とかしないといけないってよく話題になってる。だから痛快な解説ではあるけど、それで東雲さんのお父さんがやったことが良しとはならないかな。」
東雲「そんなことは分かってます。」
御上「じゃあどうしたらいい?変えたいから、みんなに問題提起したんじゃないの?それとも僕に謝って欲しかっただけ?考えて

生徒が本当に賢くて、唸ってしまいます。
「根本的なところから知らないと、何も言えないなぁと思って」と言う発想が素晴らしい。
前回までは「学園ドラマの域を超えてる!」という感想を書きましたが、色んな生徒にスポットライトを当てていくのは学園ドラマらしいです。
でもね、その生徒たちの自主性とか、会話の内容とかがね、本当に賢い。
社会人生活10年以上経った大人が見て、何だか身につまされる思いです。
先生が滔々と語るのではなく、「どうして?」「考えてみて」って、自主性を促して、生徒自身が自分たちの言葉で悩んで解決していくのも、とても良い。

東雲「…………少し時間をください。」
御上「そうだね。みんなもちょっと考えてみよっか」
是枝文香(吉岡里帆) 東雲さんの名前って、温故知新の温だよね。古きを温(たずね)て、新しきを知る。だから、温(たずね)
東雲「はい。お父さんがつけてくれたんです」
是枝「託されてるねー!」
東雲「そうですね。なのに私、お父さん倒れたことに動揺して、怒っただけで」
是枝「そんなことない。良い問題提起だったと思う
東雲「なんか、悔しいです」

「悔しい」と涙する東雲に対して、生徒たちもそれぞれが考えている表情。
「古きを温て、新しきを知る」良い言葉だなぁ。
東雲が御上に対して怒っている部分は確かに支離滅裂でした。でも、すぐ反省して「動揺して怒っただけだった、悔しい」って言えてるのが良い!
それに対しての「良い問題提起だったよ」っていう是枝先生の言葉もすごく良い。
まず問題提起がなければ、みんな考えられませんからね!!
本当、良い問題提起だったと思います。

学習指導要領に限らず、公式な文章って難解なことが多いですよね。
色々な制度って知ってる者が得する世界です。しかもその制度の内容が書かれた書類も、ものすごく何回で手続きも面倒だったりします。(コロナ禍の助成金制度も知ってる者が得するし、制度を使用するには書類もたくさん必要でした)
みんなが分かるように書けよと思うのですが、そう思ってばかりなのはあちらの思うツボなので、そういう難解な文章を読める読解力って必要だよなぁと改めて感じました。


次元と神崎くんと富永さん、そして御上:声明文と自死と兄

次元賢太(窪塚愛流)は、「情報が手に入ったんだ!家来ない?」と神崎を誘います。
次元くん明るくて人懐っこくて、大好きです。推しキャラ。
次元賢太(窪塚愛流)くんと富永蒼(蒔田彩珠)ちゃん推し。(蒔田彩珠さんは朝ドラ『おかえりモネ』で妹役だったので、心の中で「みーちゃん……」と思っています)
次元の部屋は広くてPC機材も豊富。パソコンオタクです。

次元賢太(窪塚愛流)「うちの学校、そもそも戦闘力高めの家が多いじゃん。うちは学歴的には戦闘力0のところに突然変異で天才が生まれてきてしまったわけ。だから、財布の紐もかなりゆ・る・め。ヘイルパン!PC ON!」
※ルパンは次元がオリジナルで作った、人工知能。次元&ルパンね。
  声もしっかりとルパンである。
次元「ルパン。真山弓弦の情報をまとめて。引きこもりの原因はもちろん、いじめ。父は県の教育委員会のお偉いさんだった。そんな過程で育った娘があろうことか引きこもりになった。
次元「俺、検察官になりたいの。今回のことも実地で勉強できんじゃん。チャンス!と思って調べ始めたんだよね。私、超優秀すぎるので、とんでもない画像を発見しました!」

そこにあった画像は、御上に関するものでした。
神崎は、御上に会いに行きます。

神崎「これ誰」
御上「22年前、学校の放送室で声明文を全校放送したのち、自死を選択した少年がいた。あまりに衝撃的な死は当時、後追いが出るほどの騒ぎになった。その少年の名前は御上こうた。僕の実の兄だよ。」
神崎「中学生のあんたは、これを目の当たりにした。あんた、何しにこの学校来たの?復讐?それとも、」
御上「まだ話せない。」

御上は何者かと「例の件、明日にしようかと思ってるんです。」と電話で話していました。
果たして、御上の目的は何なのか。


倭建命(ヤマトタケルノミコト)からのFAX

さらに、隣徳学院に「倭建命(ヤマトタケルノミコト)」からFAXが届きます。
また日本の神がきたぞ…!!!全クールの『全領域異常解決室』を思い出します。と思ったら、脚本家の詩森ろばさんがツイートしています。熱い。

秀逸なオリジナルストーリー

オリジナルストーリードラマと脚本家・詩森ろばさん

あまりにセリフやストーリー展開も良いので、今回は脚本家・詩森ろばさんについて調べてみました。
いやー!この濃度で来られると、1位にせざるを得ない!!!

しかもこのドラマは、オリジナルストーリーなんですよね。
なんだかんだオリジナルストーリーが上位になっている気がします。

・今期のオリジナルストーリードラマ
「御上先生」「べらぼう蔦重栄華乃夢噺」「ホットスポット」「119エマージェンシーコール」「週末旅の極意2」
・原作あり
「クジャクのダンス誰が見た?」「東京サラダボウル」「まどか26歳研修医やってます!」「バニラな毎日」「それでも俺は妻としたい」「ワカコ酒」
※自分が完走しそうなドラマをピックアップ

調べてみましたが、詩森ろばさんは劇団を旗揚げしていることもあり、演劇脚本がほとんど。
映画・ドラマ作品は少ないようでした。「新聞記者」「群青領域」「この花咲くや」

1993年、劇団風琴工房旗揚げ。以後すべての脚本と演出を担当。

全国どこへでも飛び回る綿密な取材で、多彩な題材を他にない視点で立ち上げる。
骨太な戯曲とスピーディーかつ演劇知の塊のようなパワフルな演出で、 扱う題材は、歴史劇から金融、福祉車両の開発から、アイスホッケーまで、ありえない多彩さを見せる。

2007年 『紅の舞う丘』で第1回CoRich春の舞台芸術祭り2007グランプリ。
2008年 綿密な取材を基に正面から水俣病に取り組んだ『hg』が話題に。新聞を中心に様々なメディアで取り上げられた。
2010年 日航機墜落事故を扱った「葬送の教室」で鶴屋南北戯曲賞最終候補
2013年 『国語の時間』(作 小里清 演出 詩森ろば)により、読売演劇大賞優秀作品賞。
2016年 『残花』(製作 いわてアートサポートセンター)『insider』により詩森ろばが紀伊國屋演劇賞個人賞 受賞
『insider』が鶴屋南北戯曲賞最終候補。

https://serialnumber.jp/member.html

題材が本当に多彩だ!!社会派の脚本家さんですね。
御歳62歳と、大ベテランの方です。

メディアが持つ力

日本アカデミー賞も受賞した、松坂桃李さん主演の『新聞記者』。
記者を目指す神崎くんとも繋がりそうなので、観なければ。
今期の『クジャクのダンス、誰が見た?』でも、大人が意図した誤報によって人生を狂わされるシーンが登場します。
メディアの持つ力はまだまだ大きく、だからこそ政治とも絡んでくる。
今後も考えていきたいテーマです。

余談:YouTube「無限まやかし」

ドラマ好きが、ますますドラマにハマり、毎クール20本以上観てランキングをつけるまでになったのですが。
そこまで好きになったのは、YouTubeの「無限まやかし」の影響が大きいです。
どハマりしたドラマを「無限まやかし」で扱われると、脚本家側(制作側)の意見も聞けるので更にハマるのですが、今期は『御上先生』について語られてました。
(過去作で言うと『silent』『VIVANT』『海のはじまり』『いちばん好きな花』『不適切にもほどがある!』)

絵のすごさ

耳で聞いて分かるように、大体のドラマはなっている。
映画は絵のメディア(全員椅子に釘付けにして映像に集中させてる)
ドラマは音のメディア(ながら見前提で制作される)
このドラマは絵にこだわっていて、音のないシーンも多い。絵を観てないと分からないシーンが多い。

映像がすごく美しく、凝ってるな〜と思いながら観てました。
そして、殺人犯・真山弓弦との対峙シーンの暗さも、気になっていたので、言語化していただき納得!
最近流行るドラマって、「ながら見ではなく、ちゃんと画面を観ないと分からない」ものが多いように感じます。
倍速視聴とか言われてるけど、それができない、じっくり観ないと分からないのがドラマを、制作側が意図して作っている気がする。
そうでもしないと、流れるように観ちゃう人も多いからでしょうねぇ。
(30分ドラマとかは内容が軽いから、ながら見しちゃいます)


庵野秀明監督と音楽・鷺巣詩郎さん

『御上先生』は音楽も特徴的で素敵だなぁと思っています。
「映像は明らかに庵野秀明監督に影響を受けている」ということで、『エヴァンゲリオン』『シンゴジラ』を彷彿とさせるそう。
いやー!どっちも通ってないんだよなー!
庵野秀明監督&音楽・鷺巣詩郎さんタッグが多いそうで。通ってないんだよなー
「エヴァ通ってない」ことに、30歳半ばの自分としてはずっとコンプレックスだったりしてます。
コンテンツ語る方々って、エヴァ出すこと多いので、エヴァとの比較とかすごく多いんですよねぇ。
『ふしぎの海のナディア』はハマってたけど、小学生の頃だった気がするので、そこまで覚えてないんですよね………。
はー、コンプレックス。
めちゃくちゃ余談でした。

来週以降は、もっと映像美も注力して観ようと思います。
『御上先生』が素晴らしすぎて今回のように単独で記事を書きたい気持ちも湧いているので、他のドラマじゃんじゃん観るの辞めそうな予感がしてます。
何という影響力。
学園ドラマって好きじゃないからハマらないのに、そんな私がこれだけハマってる。ただの学園ドラマではない、確実に。

いやー、これでまだ3話かああああ!
日曜ドラマもさ、すごいよなぁ。これだけ名作出してるのどうかしてるよ。
来週もとても楽しみです!


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Mii
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