父と娘の珍介護道中(日記的エッセイ2010〜2022) 時々、母のこと、故郷のこと、自分のこと EP29
エピソード29
「10万円はいつ振り込まれるのかな?」
2020-04-17
本日ほぼ1ヶ月ぶりにケアハウスにいる父の面会へ。
3ヶ月に一度通院している病院が、行かずとも電話で処方箋を出してくれたので、それを届けるのと同時に、大磯郵便局に戦死した父の兄の弔慰金を受け取りに行くのに必要なハンコを借りるために。
もちろんケアハウスに入る際は検温がマスト(体温計で感染するケースもあるので体温計は持参した)。&「短時間で」とスタッフさんが釘を刺さす。
それくらいのほうがありがたい。
父もマスクをしていてくれて、「私と会ったから、あとで手洗い、うがいをしっかりしてね」と言ったら「そうだね」と。
郵便局で無事受け取った弔慰金を父に届けて、「また1ヶ月くらい来られないよ」と告げると、「うん。感染ったら怖いからね」と言ってました。
どこか淋しいけれど、そういう認識でいてくれるんだと安心もした。
2020-04-24
父が3ヶ月に一回通う病院に相談したところ、医事課がメール対応で処方箋を出してくれた話は前回しました。
その後、同じ病院の皮膚科の薬も足りなくったと父から連絡あった。
再度病院に連絡とったところ、このご時世でシステムが変わっていた(というか整えたんだろうね)。
まず、予約センターでその科の予約を取り、担当医と電話で話して(これがいわゆるリモート診療というヤツだね。もちろん家族でも可)処方をするということに。
幸い今日の午前中の予約が取れたのだけど、
「先生が診療の合間にかけるので、絶対に出てくださいね。出られなくてのちにかけ直されても対応できるかどうかわかりません。約束できますね」と、
予約センターのスタッフさんにめちゃくちゃ念押しされたので、
今日は朝から携帯の着信音が大きく鳴るように設定して、
彼氏からの電話か?ってくらいドキドキしながら待った。
無事先生と話せて、問題なく処方箋を郵送してくれることに。
切手代と処方箋代の278円とかは、次回受診するときでいいとのこと。助かる~。父に電話したら、話が伝わるまでまた時間かかったけど、「ああ、そう。よかったね。ありがとう」と言ってたから伝わったはず。
ケアハウスのスタッフさんにも、ウチに処方箋が郵送されてきたらFAXかメール添付で送ると伝えて、一安心。
医療従事者のみなさん、ケアワーカーのみなさん、
本当にありがとうございます!
2020-05-29
2週間ぶりに父のご機嫌うかがいに。
今回のコロナの件で、それが唯一父にとって社会とつながる実感となるからなのか、だいぶ前から「10万円はいつ振り込まれるのかな?」と言っていて、
「もらえてる人はまだほんの一握りだよ」と言ってもスルー。
前回行ったときは「役場にいつになるか電話してみて?」と言ってきかないので、はいはい、電話いたしましたよ。
大磯町役場の特別定額給付金の担当者さんはとても感じよく、「実は今日郵便局に持ち込んだので、来週半ばまでには必ず届くでしょう」と教えてくれた。
でも、そう頻繁に東名ぶっ飛ばしーので実家のポストを見には行けない。
普段町からの税金や健康保険、介護保険に関わる郵便は、もれなく役場からケアハウスに転送されるようすでに申請してあるので、「今回もそうはならなかったんでしょうか?」と聞くと、「今回のは国からの郵便なので、町が勝手に転送することはできないんですよ」とのことでした。
私もそこで諦めずに「うーん、困ったぁ」と相談を続けていると、
「じゃあ、一旦発送しちゃったものですが、今回は再発行ということでお父様のいるケアハウスにあらためて転送しましょう」と方策を考えてくれた。
もちろん、その1件のための転送手続き自体も、それはそれでいろいろあったけど、役場の担当者さんは電話口では爽やかに、そしてメールでも根気よくチアフルにやりとりを続けてくれた。
メールがきた時間が夜の10時過ぎだったりすることも。
ホントにお疲れさまです!!
おかげさまで、本日申請用紙が父の手元に届いておりました。
「10万円もらえるのはありがたいね」と父はニコニコ。
92歳の父は父なりに、コロナでのストレスをいろいろと感じていたのでしょう。
社会とつながれてよかった、よかった。
帰り道、介護保険の認定切り替えのための書類を主治医に届けるため、茅ヶ崎の湘南東部病院へも立ち寄る。
先日リモートで出してもらった処方箋2科分508円(安っ!)も、ついでに支払ってきた。病院もだいぶ落ち着いている感じでした。
帰宅後は即、父の「10万円」の申請書を書いて投函。フーッ!
これで父のコロナ件はお役御免だ。
一方、私には特別定額給付金の申請用紙はおろか、とっくに申請した持続化給付金も、かのマスクさえも届いておりやせんが。
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